辞書引き論法の誤謬〜何故人は時に辞書を引いて忠実に従っても読み解きに失敗するのか〜(仮)

辞書引き論法とは、私おーねすとらいあーさんが独自に考案した概念用語であり、辞書に記載されている語義に対して形式的忠実さで従い論を進める事を指し、辞書引き論法の誤謬とは辞書を自身の概念や用語の定義の正当性を主張する根拠としながらも、誤った不適切な解釈による主張と理解に陥る状態の事を指します。
辞書引き論法の誤謬の考察・要因
❶辞書は書き言葉で言葉を説明する仕組みでしかないので、言葉の概念そのものを理解する事が根本的に不得手な人に理解力を与えてはくれない。
辞書は言語能力を養う為のひとつの手堅い手段ではあっても、根本的に言葉の概念を理解出来ない人にただ与えるだけで理解力を授ける魔法でも特効薬でもない。

❷一般的な辞書は幅広く対応する為に抽象的な記述になっているし、複数の語義が提示されているので、ただ何も考えずに辞書を鵜呑みにしても理解度は深まらない。

複数の語義から適切なものを選び出し対応させる必要もあるし、抽象的概念を理解して自分なりの言葉で言い換えれる様にしなくてはならない。
辞書は思考のサポートはしてくれても代理にはなってはくれない。自分自身で考えないと翻弄されるだけになる。
専門的な概念や用語は専門書を読み込むしかない場合もある(公平と平等の違いは一般的辞書ではよく理解できなかったりするが、政治学などでは厳密な区別がなされていたりする
専門書や辞書に記載のない概念擁護も存在する(シーライオニング 名誉男性 負の性欲等

❸議論の場では自分自身の解釈と主張を押し通すだけではなく、他者の解釈や主張も理解しなければならない。自らと異質でも成立していれば認めなければならない。
概念や語句の曖昧さを減らし厳格に共有したとしても、両方もしくは片方にとって不都合にも、その作業のみで肝心な本題には言及できずじまいにもなり得る。
❹辞書を引いて対立者や周囲に正当性と優越性を示せたと思い込み慢心し、自らの解釈の不備のチェックを怠ってしまっているが故。

以上。今後追加編集予定。

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