中立な存在は時に敵よりも厄介な理由〜敵味方識別装置がバグる時 交戦中の兵士にマイクを向けて応じて貰えないのは当たり前〜交渉術的なモノ
敵じゃないのに攻撃・拒絶されてしまう...
SNSでのバトルを傍目から眺めていてつい口を挟んだら矛先が自分にも向けられて観戦者から参加者になってしまった事はないでしょうか。
ある誰かに言及したら、味方として擁護したわけでもないけれど敵でもないのに攻撃されたりブロック・ミュートされたりした事はないでしょうか。
そんな時あなたは敵味方の単純な二元論の愚かさに失望したかもしれません。
あなたが体験していなくとも、あなたの知人が体験しているのを見かけたり聞いたりしたかもしれません。
でも、この敵味方二元論って本当にただ愚かだから生まれるのでしょうか。
中立な存在として振る舞っているのに何故邪険に扱われ攻撃され排除されるのか。以下に私が考える中立の存在を警戒する側の心理的理由を書きます。
❶中立と偽った敵なのか見極めるのが困難であり、コストに見合わない。攻撃や拒絶の方が得をする(と思われる場合がある
❷現在は中立でも将来的には敵になる可能性を警戒する
❸現状の自らの正当性を認めてはくれない存在に見る
❹仮に本当に中立であっても、敵に利する存在になる場合もある
❺中立な存在を攻撃したり拒絶すると自らの心証を損ねてしまう
❻中立な存在を相手にしている際は応戦態勢を緩めねばならず、その隙を敵に突かれる事を警戒する
❼信用ならない相手にその場のジャッジをされてしまう恐怖と不快さ
以上です。
反発や敵意も抑えて中立に努めていたはずなのに、攻撃・拒絶されれば非常に不快です。でも、それが単なる不条理ではなく仕方のない理由があるならば、不快さは残っても納得は出来るかもしれません。
共通の知り合いや話題は敵味方識別装置の機能があります。
基本的には応援中の人には味方や知り合いと認知されていない限りは安易に関わる事は控えるべきです。共通の知人に関する話題で相手が共感し信頼してくれるであろう内容を伝えてみるのもひとつの方法かもしれません。
ただし、失敗して相手の立場と逆の敵対的認識を伝えてしまうと取り返しがつかなかったりするので気を付けましょう。
信頼構築の為の作業は、時間や理解するコストをかけ過ぎるほど、地雷を踏んでしまう程に失敗するリスクが増えていきます。成功させるには、なるべく迅速に、相手と自分が同じ価値観や経験を共有しており、異質さもお互いに尊重しあえると相手に伝える事が重要になってきます。
相手の状態を観察しましょう。タイミングが悪いだけかもしれません。我々が見かける度に怒っていたり争っているのではなく、そんな時にだけ目にしてしまっているだけかもしれません。
相手の状態を観察するのは非常に重要です。闇夜のジャングルで敵味方入り乱れて交戦中の相手に取材用マイクを向けて丁寧に応じて貰えるワケはないのです。
それでもどうしても関わり伝えたい事があるのなら、多少わざとらしくはなく、分かりやすすぎる程に誠実に敵ではなく味方であるとアピールし、相手を落ち着かせる方向で共感しつつ会話する雰囲気を作っていくべきでしょう。
とは言え、いくら努力したとしてもそれが常に実るわけではありません。
無理な時は必要以上に固執せずにその場を離れましょう。交渉術や議論術にも出来ることと限界があります。
こちらが応戦状態の相手に尽くしたとして、それが報われない可能性も考慮した上で関わりましょう。本当に敵になってしまうその前に。
不毛な争いよ サヨウナラ
有意義な関係よ こんにちは!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?