花道
いつだったか…
記憶が正しかったら、NGKの夜公演のトークコーナーだったと思う。
もう亡くなられたんだけど、その時はまだ公演にも出ていたし、
しっかりしておられた時の話。
最後は芸人じゃなくて、一人の男として死にたい、と。
お婆ちゃんで、舞台に立ってる状態、ではなく。
余生を生きるなかで最期を迎えたい、という発言をされてた。
この発言は実現したような、しなかったような。
もちろんその方以外にも…
流行語大賞になるほど有名なフレーズを操ってた方、
舞台上でよく眠られていた方とか、名物をされる方とか。
旅立つ時を見送れなかった、人気者が多いですよね。
新喜劇に限らず。
芸人さんは、一線を退く、って習慣がない世界。
定年がないから、舞台に立てるうちは、自分から降りる方は居ない。
でも、一個人へと考えたら。
しっかり花道を作って、お別れをして、最後の舞台まで見届けられる、
その方が今の時代にも合うし、ご本人にも会社に対しても。
しっかりと区切りをつけるやり方は、有益なんじゃないかな?と。
人は衰えていく生き物だから、病などで舞台に立つ事が無理な姿を見せられても、
あんなにお元気だったのに、と痛々しく思えてしまう。
それはすごく寂しいことでもある。
その手前であっても。
舞台に上がっても、声を聞き取るのも難しい、ならご本人も悔しいでしょう。
マイクつける方法もあるけど、おそらく本人はそうしたくないはず。
なので、ご本人から、会社から、どちらでもいい。
良きところで、勇退公演をするのがいいと思うんです。
もし衰えから、なら最後の1公演になる方がいてもいいし、
その週をもって…年夕出番として終わるケースも。
それまでの功績も踏まえて、送り出す演目を作って、主役の新喜劇にしてあげたい。
もちろん、〇〇さんのお別れ公演と銘打って。
それこそ記念グッズ作って…
最近味しめてるっぽい回収企画とわかってても所有欲のため仕方なしで
買い漁るしかないしょーもないランダムグッズより、
必然性もあるし、気持ちよく手元におきたいものだと思うし。
その公演の収益を退職金がわりにしてあげたらいい。
もちろん、送り出しはするけど、お元気で本人もその気があれば、
単発でのゲスト出演だってあっていい。
年齢的な勇退だけじゃなく。
個人的な退団となる時も、送り出す公演はやった方がいい。
お別れしたいファンはいるはずだから。
でも、座長の勇退ですら、スルーしてたくらいだから、
座員ファーストでも、新喜劇ファン第一でもないんだろうね。