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自己理解プログラム修了後、1ヶ月半でうつ状態になった話

まず、伝えたいこと(結論)

かなりネガティブなタイトルになってしまいました。先に伝えたいことを書きます!

自己理解プログラムで、やりたいことを見つける方法とサポートは最大限してくれる。でもやりたいことを見つけ、やりたいことで生きるのは自分自身、自分の責任。

ということです。本当にやりたいことが変わることは大いにあるし、自己実現が脇道に逸れることも大いにあります。自己理解プログラムを受講したいけどプレッシャーに感じている人がいたら、ぜひこのブログを読んで参考にしていただければ幸いです。

僕は2024年6月末に自己理解プログラムを修了し、7月末に会社を退職しました。8月から本格的に転職活動をしていたのですが、どんどんメンタルの状態が悪化し、8月中旬に転職活動をストップしました。心療内科からうつ状態と診断され、2ヶ月ほど休養しました。

今回のブログは、自身の思考を整理して自己開示すること、そして皆さんがより自然体で自己理解、自己実現ができるようになることを目的として、ここ数ヶ月の体験を時系列で書いていきたいと思います。

自己理解プログラム受講中のこと


自己理解プログラムを受講しようと思ったきっかけは「やりたいこと探し遭難者から脱却して、夢中で生きたい!」という思いからでした。新卒就活時からやりたいことがわからず、幅広い業界や業務を経験できるコンサルファームに就職したものの、どうしても仕事に興味を持つことができませんでした。入社3年目で昇格が決まった時、1ミリも嬉しさを感じず、どうしようもない絶望感が襲ってきました。切実にやりたいこと探しを終わらせようという思いで、自己理解プログラムを受講しました。

自己理解プログラムは、自分にとって最高に楽しい3ヶ月でした。もともと自己分析が好きということもあり、ワークを進める中で自身の価値観、才能、興味を言語化していくことに夢中になっていました!

最終的に以下の結論(本当にやりたいこと)を出して、プログラムを修了しました。


転職活動で、うつ状態に

自己理解プログラム修了後、すぐに会社を退職し、自己実現のために転職活動を開始しました。割と厳しめの転職エージェントに登録し、ほぼ毎日面接練習や面談をしていました。正直自己PRや転職理由を準備することはきつかったですが、自己実現のための忍耐だと思い、続けていました。

転職活動を続けていくうちに、忍耐と思っていたことが辛さへと変わっていきました。志望企業にワクワクできない、面接用スクリプトがエージェントに添削されるたびにどんどん本心からかけ離れて建前になっていく…

「3ヶ月かけて見つけた本当にやりたいことは、本当にやりたいことではない…?自分の本心は、どこにあるんだ…」

気分の乱高下、不眠、不意に涙が出るなどの症状が出てきました。そしてある日の会話で全く言葉が出てこなくなってしまい、ここでメンタルがぶっ壊れました。

転職活動をストップして、心療内科に行ったところ、中等度うつ状態と診断されました。やらなければいけないことを休止し、休養に専念することにしました。

うつの原因と考えられること

うつ状態の原因は以下3つだと、勝手に分析しました。

①働いていた時の心的負担が残ったまま転職活動をしていた
正直、働いていた時からメンタルにかなり負荷をかけていました。ハードな仕事かつキャリアの先行きが見えないことに疲弊し、半ば「もう働けなくなった(限界が来た)からやめた」といった感じでした。ただそこで十分に休息を取ることなく転職活動を始めてしまったため、ストレスが積み重なってしまったのだと思います。

②「本当にやりたいこと」というより、「最も問題意識を持って取り組めること」になっていた
自己理解プログラムで出した「本当にやりたいこと」が、本当の意味で自己中心的になっていなかった、というのも理由の一つだと思います。やりたいこととして当時結論づけた「伝える力を発信する」は、やっていて充足感を感じること、というわけではありませんでした。仕事で「何を言っているかわからない」と散々言われてきたことが苦しくて、伝える力を鍛えたことで評価されるようになった、というのがやりたいことの原体験でした。確かに、伝わらない苦しさを誰よりも共感できて、伝わらないという問題が社会にありふれているという問題意識はありました。しかし誰に頼まれなくても、仕事でなくてもやってしまうようなやりたいことではありませんでした。

③自己実現を進めなきゃ、というプレッシャーがあった
自己理解プログラムでやっと出した結論なんだから、そのやりたいことに対しても頑張れなかったら本当に終わりだ、という強迫観念が無意識にあったと思います。あと、無職の状態で転職活動をするのだから、毎日転職活動を進めて、最短で転職を完了させなきゃ、という完璧主義の思考になっていました。今考えればエージェントの担当者との相性は悪く、面接用スクリプトが本音から建前に塗り替えられていくことに気持ち悪さを感じていたのですが、プレッシャーに押されてそのまま進めてしまっていました。

テキトーに過ごした休養期間

転職活動をストップしてからは「頑張らなきゃ」思考から完全に逆側に振り切れて、「もう全部テキトーでいいや!どうにでもなれ〜」と、超テキトーモードになりました。
実家に帰り、寝たいだけ寝て、動画や映画をぼーっと見ていました。小さい頃から川遊びが好きだったので、平日の日中に一人で川遊び、というのを3回くらいやりました。読書も好きなので、何冊か本も読みました。もうこのまま一生頑張れなくて、社会復帰できなくなるんじゃないかな〜とぼんやり思いながら。

ぐで〜と、完全に休んでいると、自然にやりたいことが心から湧いてくるようになりました。その一つが作曲です。ずっと作曲をやってみたいと思いつつできていなかったので、その思いもあり没頭しました。夢中になる感覚を体全体で感じられて、満たされています!

もう一つが、日記に関するブログです。僕は日記が趣味で、暇さえあればノートに文章を書いていたいような(ちょっと変わった?)人なのですが、今までなんとなく好きで日記を続けてきたため、日記の良さが言語化されていませんでした。言語化大好き人間なので、日記の魅力をテーマごとに書いてみよう!と思い立ち、noteを始めました。現在ブログを38本投稿でき、日記・ジャーナリングについての記事も15記事以上語れたことに自分でも驚いています。

休養期間で、だいぶ満喫しました。他にもスポッチャ、上野動物園、高尾山に行ったり…気分の上下はあったものの、自分史上一番テキトーで、面白い期間を過ごしました。

休んでから、変わったこと

休養期間を経て、3つの変化がありました。

①社会が好むようなキャリアを外れて、テキトーに生きられるようになった
小学生の頃から自己理解プログラムを修了するまで、「しっかり生きなきゃ」を根本思想として生きてきたのですが、ようやく「しっかりってなんだよ、好きに生きればいいじゃん」ということに気づき、今を楽しむことを大事に、楽に生きられるようになりました。

②本当にやりたいこと(暫定)が、より自己中心的なものにアップデートされた
価値観:今回のうつ状態の経験から、「本心に素直になって生きること」に変更
才能:「思考や感情を言語化する」に変更。得意かつそれをやっている自分が好き
興味:「日記」に変更。日記は仕事じゃなくてもやりたいこと

③結局、自分の人生に責任を持てるのは自分しかいないということ
うつ状態になった時、自分と周りの全てを恨みました。「33万円かけて、なんとか苦しみから抜け出すために自己理解プログラムを受けたのに、プログラム中に見つけたやりたいことは本当にやりたいことではなく、挙げ句の果てうつ状態になった。最悪。どうしてくれるんだよ!」と言いたくもなりましたが、結局は自己理解プログラムも、自己理解コーチも、最終的に自分の人生の責任を負ってくれるわけではないんです。どれだけ何かを、または自分自身を恨んでも、何も変わらないんです。

釣りで例えると、自己理解プログラムはものすごいクオリティとサポート体制で魚の釣り方を教えてくれます。でもコーチが自分の代わりに魚を釣ってくれることはありません。魚の釣り方を自分の能力として身につけて、魚を釣るのは自分自身なんです。

自分自身の力で「やりたいことで生きる」と決め、やりたいことで生きられる行動を重ねていくのです。人生の責任は自分自身にある、というのは、時に重いプレッシャーとしてのしかかります。でも、だからこそ、自分の決断で、自分の力で道を切り開いていくことが楽しいんです。自分のゲームを人に渡して、気づいたらクリアしていたら何も楽しくないんです。自分がやるから、楽しいんです。

まとめ

かなり長くなってしまいました。まとめると、

自己理解プログラムで、やりたいことを見つける方法とサポートは最大限してくれる。でもやりたいことを見つけ、やりたいことで生きるのは自分自身、自分の責任。

やはり「自分の責任」というと心が重たくなってしまいますが、良い意味でテキトーにやっていくことだと思います。過去に縛られず、未来に不安になりすぎず、今日一日に集中して、楽しく充実感を持って生きる。それを重ねることで、良い人生になるのではないでしょうか。

今回のうつ状態の経験が、全て悪かったわけでもありません。うつ状態を経験して「本心に素直になって生きる」ことの価値を痛いほどに認識できました。自分はどれだけ無理をすると心身が壊れるのかも理解できました。この経験はいつか、必ず誰かを救い、そして自分自身を救います。

そうやって過去を解釈し、時には後ろの道も歩きながら、前に進んでいくのです。



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