お尻の文化侵攻
読んだ。
主に19世紀以降の欧米における女性のお尻に関する移り変わりを捉えた本。俺が知る限り、これまでのお尻の文化を扱った本は穴に着目したものが多かった。だが本書は見ての通り外形、それも女性の尻に注目したところが特徴である。正直なことを言えば、もっと古代から近世までのお尻についても取り扱ってほしかったが、19世紀以降でも結構な分量がある。
読んだ印象としては、巨尻文化は有色人種の立場の向上に伴って発展したというもの。時期によって揺り戻しはあるし、元々お尻がある程度は注目されていたという土壌もある。だが、明らかに傾向としては、有色人種の、特にアフリカ系の影響が大きいと分かった。
本書を読んだ上で、乳房と尻の人気を調べると興味深い点が見えてくる。本しゃぶりでお馴染み『性欲の科学』では、2009年から20010年の検索ワードからエロ系を抽出し、分析していた。それでは明らかに乳房の方が人気である。乳房系の検索ワードは、尻系の検索ワードの4倍以上もあったのだ。
しかし、ここで思う。最新の状況はどうなのだろうか、と。残念ながら同じ調査方法のデータは無いので、変わりにPornhubの2023年調査結果を見てみる。
これの2023’s Most Searched for Termsによれば "big ass" が9位で、"big tits" が16位だ。つまり乳房よりも尻の方が人気なのである。ちなみに8位の "latina" も巨尻目当ての検索が多いと、サジェストから推定できる。
さらに乳房と尻の人気に関して調べてみたら2014年にPornhubがそのまんまの調査を報告していた。
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