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番組グッズを作りたいときに読んでほしいnote vol.5 〜グッズの”質”、こだわる?〜

前回のnoteで制作するグッズの優先順位が決まったところで、これからグッズ制作に入るわけだが、制作する際に気をつけておきたいことがある。
それがグッズの「質」だ。

流行りモノ通信簿 EP.159でも軽く話をしているが、グッズを制作する段階で考えなければならないのが「クオリティ(質)」と「クオンティティ(量)」についてだと考えている。この二つが、特にグッズ販売をする際には重要になってくる。

クオリティ 対 コスト

まずはクオリティとコストの関係。つまり、グッズの質とそれにかかる単価についてである。これは非常にわかりすく、基本的には比例の関係にある。
グッズとして質の高いものが作りたければかかる単価は上がるし、単価を抑えようとすれば、その分質は確保できなくなる。
重要なのは、どこで折り合いがつけられるか、自分が納得ができるか、販売をするのであれば最低どれくらいの質でないとクレームにつながる可能性があるのか、である。
その判断をどのようにすれば良いのかだが、私の場合はサンプルを送ってもらえる制作会社さんをいくつかピックアップし、制作をする前にどの程度のクオリティのものが作れるのかをチェックする。

たとえば番組ステッカーを作る、となった時には制作を依頼したいと考えている会社4〜5社のサイトを見て、サンプルの送付があるかどうかを確認し、送付があるところに絞って取り寄せ、ステッカーの厚み、切り抜きをする場合の切り抜きの綺麗さ、印刷の質、粘着力などを実際に見た上で自分が納得できる出来の制作会社さんにお願いする、と言う流れだ。

クオンティティ 対 コスト

では、クオンティティ対コスト、つまり量と単価の関係はどうかと言うと、かかる費用の総額でいくと比例になるのだが、単価で考えると基本的にはクオリティとは逆の「反比例」の関係になる。
つまり、多く作れば作るほど、1点あたりの製造費用は抑えられる。特に、初期費用として金型を用意するような場合は、制作する個数が多い方がその初期費を個数分で割ることができるので、1点あたりの費用は下がっていく計算になる。
この「量」については、前回記載した「優先度」が「配布数」か「費用」かによって判断基準が変わるところだと思うので、優先度とあわせて考えたいポイントである。

制作日数 対 コスト

大量に何かを印刷する場合に限っては、「制作日数」もコストに関わってくる項目の一つになる。たとえば、ポストカードをたくさん作りたい、という場合である。
この場合、印刷データ入稿日から制作物の納品日までの日数で、金額が大きく変動する。日数が長い方がコストは安くなるし、短納期に指定すればコストは大きく上がってくる。
大体の印刷会社は、様々な印刷の案件を抱えているため、印刷機に空きがあまりないことが多い。(というか、印刷機に空きが出ると、制作会社としてはその分稼げなくなるので埋めようとする)
つまり、印刷データを入稿したタイミングで、先の印刷機の予約をしていることになるのだが、特急で納品をしてもらいたいと依頼した場合、その予約を無理やりねじ込むことになるので、その場合の特急料金が上乗せされるということになるのだ。
ぜひ、配布する日程が決まっている場合(たとえばイベントなどの日程が決まっている場合)は、一ヶ月ほど余裕をもってグッズ制作をすることをおすすめしたい。

制作に耐えられるデータを作れるか?

質と量がある程度決まれば、あとは制作に入る段階となる。なんのグッズを作るかによるが、おそらくみなさんは制作会社さんへ印刷用のデータを渡さなければならない段階にくるだろう。
ここで重要なのが「印刷データ」をちゃんと作れるかどうか、である。

印刷データとは、単純に絵を描くことができる能力とはまた別に、印刷データの知識が必要となる。今回、この知識についてはテーマから外れるので詳細は記載しないが、制作会社さんが求める印刷データが作れないと、グッズ制作は大失敗する可能性がある。
ただ、そこまで怖がらなくて良いのは、一般的な制作会社(それなりに質が担保される制作会社)さんは、印刷データの作り方について各サイトでしっかりと書いているし、テンプレートも配布していたりする。
よっぽどそのルールを逸脱しなければ、基本的には問題ないと言える。
ただし、大体の制作会社さんの入稿形式はAdobeのイラストレーターがベースで、(印刷データの関係で)印刷の質は落ちるかもしれないがjpg、pngでの入稿を受け付けている会社さんもあるので、自分で絵を描く場合はそのあたりを注意しながら、もし他の方に絵を描いてもらう場合は、印刷データの知識がある程度ある方にお願いをした方が間違いはない。

入稿をしたら…

印刷データの入稿が完了したら、あとはグッズが出来上がるのを待つだけ、というわけにはいかない。出来上がった後にやらなければならないことがあるので、あとあとバタバタしないように準備をしていきたい。

ということで、次回は「グッズ販売/配布までにやりたいこと」です。

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