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東大生ラッパーと大雑把につかむ世界史【第16章】

 こんにちは!東大生ラッパーの法念です。前回は「第15章」で「第一次世界大戦」の話をしました。(目次はこちら
 今回は、「第二次世界大戦(とその前後の時代)」の様子をみていきます。ではいきましょう。

世界恐慌

 第一次世界大戦のあと、イギリスとフランスを中心に、帝国主義体制を守った上での(守るための)協調の動きがありました。しかし、その協調が崩れるきっかけとなる出来事がおこります。1929年にはじまる世界恐慌です。

 これはアメリカ合衆国ではじまった恐慌でした。経済が大きな打撃を受けて落ち込んだわけです。もし、「世界」がばらばらのままだったら、恐慌は合衆国だけですんだかもしれません。しかし、すでに地球という一つの世界を覆う経済ができあがっています。そのため、合衆国でおこった恐慌はまたたくまに世界に影響を与えました。

 この恐慌に対し、イギリスやフランスは、ブロック経済というもので対応しました。自分の国と植民地とを囲いこんで、一つの経済圏として他の世界から切り離そう、とすることを指します。つまり、自分の国とその植民地との間の貿易は自由にできるようにするが、他の地域との貿易には高い関税をかける、「保護貿易」の政策をとるわけです。保護貿易のことを覚えていない人は、第13章の復習をしましょう!

 自分の国とその植民地の人やモノは守るが、他の地域のモノは入ってこないようにする、という政策をとったのです。アメリカ合衆国も、あまり植民地を持っていませんでしたが、アメリカ大陸の一部の国々を囲い込んで、ブロック経済をしきました。さらに、合衆国国内では、仕事を失った人に仕事をあたえるべく公共事業(ダムなど、みんなのものをつくる仕事です!)をおこすなど、国が積極的に経済に手をだして、恐慌に対応しました。

 ソ連は、アメリカ合衆国をはじめとする資本主義国(社会主義国ではない国は、基本的に資本主義国と考えてもらって大丈夫です!)との経済関係があまりありませんでした。そのため、恐慌の影響をあまり受けませんでした。さらに、工業化もすすめて経済発展をしていきました。

 一方、日本やドイツ(ほかにイタリア)などの植民地の少ない国々は、ブロック経済をとれないため、外の地域に侵略することで解決をはかろうとします。いってしまえば、当時の国際体制にケンカを売るわけです。こうしてケンカになっていったのが第二次世界大戦なわけです。

第二次世界大戦

 大戦では、主に日本・ドイツ・イタリアからなる枢軸国と、イギリス・フランス、ソ連や中国(中華民国)、アメリカ合衆国などからなる連合国とに分かれて、膨大な被害をもたらす戦争がおこなわれました。

 結果だけ申し上げると、連合国側が勝利しましたが、あっさりと勝利が決まったわけではありません。大戦の序盤ではドイツが優位にたち、ヨーロッパでは一時かなりの地域を占領して、フランスを降伏させています。

 合衆国は当初中立でしたが、枢軸国との対決姿勢を明確にして、連合国として参戦しました。こうして、世界全体をまきこむ、「世界大戦」となったのです。

 アメリカ合衆国は圧倒的な工業生産力を持っていましたから、この参戦は連合国の勝利の大きな背景となります。詳しい戦争の経過などは別で学んでいただくとして、こうして連合国側が勝利しました。

2020年04月24日20時53分12秒_page-0001

第二次世界大戦後

 終戦間際に、連合国を中心とする国際連合(国連)がつくられ、二度とこのような残酷な戦争がおきないように、という模索がなされました。中心となったのは、今や超大国となっていたアメリカ合衆国とソ連です。アメリカ合衆国が圧倒的な力をもっていたところに、ソ連も急速に経済発展をして、なんとか追いついてやろうとがんばっている状態です。

 大戦の際には、日本やドイツという共通の敵がいたため、合衆国とソ連はある程度協力をしていました。しかし、連合国の勝利が決定的となると、お互いに主導権を握ろうと対立を深めていくのです。

 一方のイギリスやフランスをはじめとするヨーロッパは、大戦で経済的に相当疲れてしまいました。そもそもフランスは降伏もしていますね。完全に、世界の覇権はイギリス(ヨーロッパ)から合衆国に渡るということを抑えておきましょう。

 今回は以上になります。世界恐慌と大戦を通じて、アメリカ合衆国に加えてソ連が台頭し、戦後の中心的存在になっていくことをおさえておきましょう!
では、最後に「第二次世界大戦」の復習ラップを聴いて復習しましょう!
https://youtu.be/x_SYVbIW0sw

 次回、第17章は、戦後アメリカ合衆国とソ連を中心に、どのような世界になっていったのかをみていきます。「冷戦」のお話です! お楽しみに!


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