幸せになる方法068 時間を買う
ハーバードビジネススクールの研究で、お手伝いさんを雇ったり、外食をしたり、自分の時間をお金で買う人は幸福度が高いという結果が出たんだって。ここが大事なんだけど、この傾向は同じお金で物品を買うには見られなかったんだって。
モノを買うと、それを管理する責任もついて来るからね。
お金を使ってモノを買うのと、時間を買うのと、どちらが幸せになれるでしょうか?この問いに答えるために、興味深い研究が行われました。
その研究は、お金を使って自分の時間を増やすことが、お金を物に使うことよりも幸福感を高めるという仮説を立てて検証したものです。
その結果、お金を使って時間を買う人は、そうでない人よりも幸福感が高く、ストレスが低いことがわかりました。
この研究は、6カ国で約6300人の参加者にアンケートを行ったものです。その中で、「自分自身の時間を作るためにお金を使う人は、総合的に見て人生の満足度が高いと回答しています」と調査結果について語っています。
この傾向は、同じお金を使って物品を購入している人には見られなかったとのことです。また、実験的に参加者にお金を与えて時間を買わせると、その後の幸福感が上昇したことも確認しました。
この研究からわかることは、お金で時間を買うことが、自分の価値観や目標に合った活動に時間を割くことを可能にし、自己決定感や満足感を高めるからだということです。
研究者たちは、「お金で時間を買う人は自己決定感が高くなります。自己決定感が高い人は自分の人生に満足しています」と述べています。つまり、お金で時間を買うことは、自分の人生に意味や楽しさや成長をもたらすことになるのです。
私たちは限られた時間の中で生きています。その時間をどう使うかが私たちの幸せを決めると言っても過言ではありません。
お金でモノを買うことももちろん必要です、楽しいですし、幸せになれます。しかし、モノはあなたの貴重な時間を奪います。モノを買い、モノを管理し、時にモノを探す。そして何よりあなたはそれを買うために働きます。それらはすべてあなたに人生の貴重な時間を要求します。
一方で、今の日本ではお手伝いさんを雇ったり、家事を外注することはあまり一般的ではありません。
そう考えるとモノを買うことではありますが、実質、時間を買うと言える「食洗器」や「乾燥機付き洗濯機」の購入は検討に値するかも知れません。これらの家電製品は、家事や洗濯などの面倒なタスクを効率化してくれます。
特にそのことがあなたにとって楽しい作業ではない場合は、それらの購入はあなたの幸福度を劇的に改善してくれるかも知れません。
最後に論文執筆者の一人の言葉を引用して終わりたいと思います。
「そのことを考えるだけで心配な気持ちになるようなタスクがある場合は、お金を出すことでそのことから回避できるための方法を考えることは一考に値します」カナダ・ブリティッシュコロンビア大学 エリザベス・ダン教授