『キンコンカンせんそう』 ジャンニ・ロダーリ 作 ペフ え アーサー・ビナード 訳 講談社
そのころは、みんな戦争をしていた。
こっちには僕らがいて、向こう側には敵がいた。
そして、いっぱい兵隊たちは殺された。
そのころは、、? いや、今、この瞬間も、戦争をしている国がある。
大砲を撃ち合い、鉄砲をみんな持って、どんどん使われる兵器は、どんどん次の兵器を生み出していく。
金属がなくなってきた、、さぁ、どうするか。
かたっぱしから鐘を集めよ! 金属という金属を持ってこい! と大将が命令すると、兵隊はあらゆるところから必死になって持ってきた。
戦争は、こうやって市民の生活をぐちゃぐちゃにする。 泥棒? 人殺し? やってはダメといわれていることを、戦争ではしていいの?
子どもから聞かれたら、どう答える?
“戦争だから、仕方ないのよ。”
それで済ませられるほど、子供もばかじゃない。そんなことがまかり通る世界なんて、おかしい。おかしい!と思っていながら、私たちは巻き込まれていく、得体の知れない、何者かの権力と利益のために。
大砲を撃て!
と命令が下され、兵隊がボタンを押すと、、
《キン コン カン》
ものすごい鐘の音が鳴り響いて、その鐘は止まずにどんどん大きくなっていった!
なんだか、みんなその鐘の音が楽しくて愉快になってきて、武器を捨てて踊り出した!
兵隊だって、死にたくない。敵も味方もその背景には家族がいる。友達がいる。大切な人がいる。
武器なんて手放して、みんな一緒に笑い合いたいはずなのに、、誰が仕掛ける戦争か。誰かのために、私たちは操られているのか。
日本一早い映画会をしている、二丈波呂にある龍國禅師。今日の映画は、
“シャドー ディール〜武器ビジネスの闇〜“
戦争が続くかぎり、需要が無限に生まれ、膨大な利益を生む国際武器取引、巨額マネーが動いている、私たちの見えないもう一つの世界。
真実はどこにあるか、、。
あなたのみている報道は、どこからきているか、事実か、嘘か、何者か。
わたし一人が何かをしたからって、変わる世界ではないけれど、自分で何を選択して、決めて歩んでいくかは出来る。
真実は目の前にあるもの。
目の前の家族、友だち、大切な自然と語り、学び合うことが、何よりこれから大事になって来ると思う。