『星空のシロ』 文・井上夕香 絵・葉 祥明 国土社
《動物実験施設》で、どのようなことが起こっているのか、その後の動物たちな末路を、優しい画でなんとか救ってくれているけれど、心の痛み消えないな。
糸島の前原商店街にある、 【ノドカフェ ブックカフェ&リラクゼーション】
のオーナーさんから、はつしおとしょかんに寄付していただいた絵本です📕
飼い主から捨てられた、シロは脊椎神経を切られたために、背中はうみでどろどろ。あしは、ひきつって、ふるえています。
皮膚病のために、身体中の毛が抜け落ちてしまい、ずっとおりに入れられた生活です。
たまに、施設管理のおじさんが、そこにいる犬たちを外に出してあげると、飛び跳ねたり、寝転んだりうれしそうで、、でも、みんな、どこかにキズがあって、どこか弱っているのです。
青い服を着た、さやかさん。日に日に弱るシロを引き取ろうとおじさんに頼むけれど、実験用の犬だならと、取り合ってくれません。
毎日毎日、さやかさんはシロの様子を見に行きます。シロは、ゆっくり起き上がって、さやかさんにすり寄ってきて、しっぽを振り、なみだをながすのです。
その光景を見ていた世話人のおじさんは、ある日檻を開けたままにしていました。施設の人にわからないように。。
さやかさんは、そっとシロを連れ出しました。
シロは、さやかさんと一緒です。 はじめてお風呂に入りました。獣医さんにいくと、まだ1歳とのこと、まだ助かる可能性もある。
少しずつ散歩にいって、外の空気を吸って、子どもたちと一緒に遊びます。ゆっくりゆっくり。。
ある日、シロが吠えました。 一言やさしく吠えました。
ずっとなけなかったシロ。それは、あまりにも辛いことが多すぎたから、なけない犬になっていたシロ。いたずらもするようになって、、、
回復しているシロ。けれどボールを投げると戻ってこない、危ないこともわからない、それは、小さい時に、あたまにキズをおったから。。
ある日、雪が降りました。
シロは、嬉しくて道をかけていくと、車のライトが向こうからピカーッ。。
光の中で、苦しみや悲しみが消えて、さやかさんの優しさや思い出だけがのこって、みんなのいるあたたかい世界に旅立っていきました。
実在したシロ。そして、実話であるこの話。 人間と文明の進化の中で、実験という名の下に、たくさんの命が傷付けられている。 シロの事件をきっかけに、全国で動きがあり、何まんもの動物が救われているようです。
人間にも治験があるように、動物も実験がある。いや、人間も動物。何かのために、身を削られているものがある。
その上で、成り立っている社会。 私たちは、その中で知らず知らずに生きている。
知らず知らずに、実験台の上にいるのか。。
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