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E1ビザ駐在員がEB1-Cカテゴリでグリーンカード取得を目指す話 その6

2021年1月末、ついにグリーンカードの最初のステップであるI-140を提出。
基本的にはしばらく待つのみですが、予想通りRFE (Request for Evidence) が発行されます。

RFE for I-140

1月31日付けでI-140の書類が移民局(USCIS)に受領されていたので、早くて半年後の8月くらい、普通にいって8ヶ月後の10月くらいにRFEが出るかなぁと思いながら、ほぼ毎日USCISのサイトでStatusをチェックしていました。
6月末のある日、まだまだ先だと思いながらいつものように照会番号を入力してページを更新すると、RFEを発行したというメッセージ!
出しているカテゴリの審査は厳しそうだからRFEが出るのは想定済みで、逆にRFEが出るということは審査がほっとかれずにちゃんと進んでいるということなので、嬉しく思いました。
その後数日して実際のRFEレターが弁護士事務所と会社に届きます。
要求されている内容はやはり、日米両社の親子関係、私自身の日米でのマネジメント実績・証拠を出せというもの。
自分の会社側でも資料集めを始めようと社長やHRと話が進みかけたのですが、弁護士から具体的な指示を出すからしばらく待てとの連絡が。
1週間ほど経った7月8日、RFEに対する回答書ドラフトとしてまとめたWordファイルが送られてきました。
中身はUS会社社長名と日本在籍時の上司名のサポートレターの形になっていて、以下のような項目が挙げられており、それぞれ具体的な情報を私が埋め、証拠となる資料と合わせて返送するというものでした。

  1. 日本の親会社が米国子会社を所有していることを示すもの

  • 親会社側の組織図に米国子会社が入っているもの

  • 子会社であることが記載された定款

  • 親会社が何%の株式を所有しているか示したものや株券

2. 私の米国でのマネジメント実績

  • 細かい業務内容と、それぞれの比率が何%かをレターに記載

  • 部下それぞれの細かい業務内容と比率をレターに記載

  • 部下それぞれの大学卒業証書(Degree of Certificates)

  • その他使えそうな証拠(部下との指示/報告、採用/解雇に絡む資料、部下の評価/教育・承認/給与改定/の決定権がわかるもの)

3. 私の日本でのマネジメント実績

  • 上記米国でのマネジメント実績と同じ内容の説明をレターに記載、証拠資料の提出

とりあえず、私自身や日米での部下の細かい業務内容と比率については私の頭の中にあるので、ひたすらゴリゴリと文章を書いていくのみ。
翌週は出張もあったのですが、弁護士からレターを受け取ってから1週間ほどで埋められるだけ埋めて一旦チェックしてもらうため返しました。

大変なのが証拠集めです。
米国での指示/報告などは日々のメールのやり取りから適当なものを1つか2つPDFにしました。
単純に、部下に「これこれを準備して下さい」という依頼に対する部下からの返信メールとか、部下からの出張承認依頼メールくらいのものです。
困ったのが日本でのそういったメール。
アメリカに来る時点で日本で使っていたメールは持ってきていたのですが、5年以上こちらにいる間にいつの間にか処分してしまっていました。
仕方ないので日本でやっていた業務関係のフォルダを探してみたら、いくつかメールのファイルが!
開発部門にいたメンバーとの間の、検討内容や予算、スケジュールなどについての指示・報告メールがあったので、簡単な英訳をつけて弁護士に出してみたところそれでOKと。
たまたま具合の良いメールが保存されていて助かりました。

その他会社関係絡みの資料(株券、最新のTax Return書類など)をこちらのアカウンティング部門などから入手して、8月5日弁護士に提出。
もう他に出せそうなものは見つからないと伝えたら、これで対応すると返事がありました。
その後8月11日に、弁護士から日米双方の上司名で作成されたサポートレターが送られてきて、15日にはそれぞれ上司からサインをもらったものを提出しました。

サポートレターの文章を読んでみると割と盛った内容だなとも思いましたが、添付する証拠は日々のメール程度で良いし、日本在籍時の組織図なんて私の周りの関係者みたいな部分的なモノなんかそもそも存在しないから私がゼロから作ったものだし、上司が協力的で気にせずサインしてくれさえすれば結構思い通りに作れそうだなと感じました。
この辺は弁護士の力量次第な気がします。

弁護士の方で、日本語で記載されている証拠書類をきちんとした翻訳に出していたものが8月19日に届いた後、RFE回答書類として一式送付。
USCISのサイトで、8月25日付けで受領が確認されました。

回答書受領の表示

通常RFEに対するレスポンスがUSCISに届いてから60日以内に決裁(承認、拒絶、またはさらにRFE)になるのですが、過去にアシスタントのグリーンカード申請をしていた際や、ネット上で見られる事例では結構早くて2週間程度で回答が出てくることがありそうでした。
それで、また毎日のようにStatusをチェックしていたところ、ほんとに2週間後の9月9日に無事承認されました!

I-140承認の表示

1月31日の書類受領から7ヶ月ちょっとという自分の予想より早いスピードで、グリーンカード取得の中で最難関とも言えるI-140の承認となりました。
タイムラインをおさらいすると、

1月31日 USCISが書類受領
6月23日 USCISがRFE発行
8月25日 USCISがRFEの回答を受領
9月9日 I-140 承認

I-140のプロセスは、最初の情報集めから始まり、RFEに応じてまた追加で情報を集め、それらを有能でクイックレスポンスな弁護士事務所と一緒に申請書類に作り上げていく作業がなんともやりがいのあるもので、普段の業務より断然やっていて楽しかったです。

これでI-140は終了。
残りは申請者本人の審査である、I-485とそれに関連する書類の申請のみとなります。

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