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E1ビザ駐在員がEB1-Cカテゴリでグリーンカード取得を目指す話 その7

2021年9月、予想より早く順調にI-140が承認されました。
残りは、今持っているE1ビザ(非移民ビザ)から永住権(移民ビザ)へとステータスを変更する手続き(Adjustment of Status, AOS)のためにI-485というフォームを提出するのみ。
また、I-485を提出中に米国外に出てしまうと永住権の申請を放棄したと見なされるのですが、グリーンカードを実際に手にするにはまだ1年程度やそれ以上かかることもあるため、米国への再入国が可能となるAdvanced Parole (AP) の申請と、途中で今のビザが切れてしまっても働き続けることができるように労働許可 Employment Authorization Document (EAD) の申請も同時に行います。

I-485の準備

I-140が承認されて約10日後、弁護士の元に正式なApproval Noticeが届きました。
その翌日新しいパラリーガルからI-485の情報入力サイトの連絡。
そこそこデカい弁護士事務所だからか、I-140やI-485で各担当者が違うようです。
なお、最初から総合的にケアしてくれている弁護士が1人ちゃんといます。
入力する内容は個人情報で、氏名、現住所、現在のビザ情報、パスポート情報から始まって、職歴(日本での最後のものから米国での全ての職歴を、会社名、会社住所、日にちまで)、住所歴(日本で最後の住所から米国での全ての住所歴を日にちごとに)、両親の名前と生年月日、などなど。
後半部分はひたすら、逮捕歴が無いかとか米国入国を断られたことはないかとか、テロリストグループに参加していないかといった、ビザ申請時にも回答したようなひたすらNoと答える質問がたくさん。
小一時間集中して入力を完成させましたがこれで完成ではなく、I-485を出す前に一度米国外に出てI-94の有効期間を更新しておいた方が良いと、一番初めの弁護士との面談時に言われていたので、このタイミングで2年ぶりに日本へ一時帰国することに。
うちは犬を飼っていて、日本へのペットの持ち込みはめちゃめちゃ手続きがめんどくさいので、私が10月、妻が11月下旬から12月上旬にそれぞれ一時帰国することにして、妻がアメリカに戻ってからI-485他の書類を仕上げるということで、弁護士にも話をしていました。

戸籍謄本とその英訳

私の一時帰国中に、日本にいる姉に頼んで最新の戸籍謄本をゲットしておいてもらいました。
I-485では本人と家族の誕生日・出生地・結婚した日にちなどの情報も入力するため、その証拠書類として戸籍謄本を使います。
ネットで見かけた情報では特に最新のものでなくても良さそうでしたが、一時帰国のタイミングで新しいものをゲットしました。
また英訳については、アメリカにある日本大使館・領事館の翻訳サービスだとBirth CertやMarriage Certとして戸籍謄本の情報から一部抜粋してしまうためUSCISが証拠として認めないという話を見かけていました。
私の場合、2年前のVISA更新時に日本のビザサポート会社からもらっていた全訳用Wordフォーマットがあったのでこれを再利用して自分で作成し、会社の同僚の日本人にサインしてもらうことで対応。
弁護士に提出したところ、それで問題ないとのことでした。

顔写真の準備

パラリーガルからは、I-485の提出時に米国パスポートサイズ(2 inch x 2 inch)が私と妻の分それぞれ6枚必要と言われていました。
CVSなどでパスポート写真を印刷すると、1枚あたり顔写真2つで15ドルとかかかってしまうのでどうしようかと色々調べていたところ、2 inch x 2 inchの写真を6枚並べて4 inch x 6 inchの1枚の写真ファイルにしてくれるアプリがありました。
そのアプリで1枚のファイルにした写真データ(同じ顔写真が6枚並んでいる)を、CVSで4 inch x 6 inchの1枚の写真として印刷すると、なんと1枚あたり1ドルもかからず印刷できてしまいました。
あとは家に帰ってカッターで6枚の顔写真に切り分けるだけ。
だいぶコストを浮かせることができました。

妻のE1S ビザステイタスが間違っている

続いて11月末に妻が一時帰国して、12月初めにアメリカに戻ってきました。
これで2人ともI-94が更新されて2年間の滞在許可が追加された形になったので、I-485にその情報を入力して仕上げます。
ところが、妻の情報を入力しようとI-94のサイトで最新ステイタスを確認したところ、VISAのステイタスがただのE1になっていて、E1Sになっていない。
以前はE1ビザホルダーの配偶者は労働許可申請を行ってEADカードをもらって働く必要がありましたが、2022年からはVISAステイタスがE1Sに自動的に変わり、申請不要で働けることになっています。
どうやら妻がシカゴで入国した際に、オフィサーが間違えて(あるいは知識不足で)元々のE1を入力してしまったようです。
これだと妻が働けなくなってしまうので、早速弁護士に相談。
すぐに弁護士がシカゴのCustom & Border Protection (CBP)に連絡を取ってくれましたが、最近は本人が直接クレームしないといけなくなったということで、CBPのメールアドレスを教えてくれました。
妻が早速そのメールアドレスに連絡したところ、小一時間もしないうちに情報がアップデートされて、無事にE1Sへ変更されていました。

余談。
2022にこの制度変更があった後、カナダのナイアガラへドライブ旅行した帰りにデトロイトのCBPでE1Sへの変更を訴えたのですが、 そこのオフィサーも把握していないのかただLazyなのか、まだI-94の期限も沢山あるから今日ここでは更新しないと言われたことがありました。
その時も同じ弁護士に相談したら、「それはLazyで無知なオフィサーに当たってしまったね」とすぐにCBPに連絡してE1Sに更新してくれたのです。
本当に頼りになる弁護士だ。

I-485の仕上げと提出

その他の書類としてはパスポートのコピー(顔写真、これまで取得したVISAステッカー、これまでUSに入国した際のスタンプ)を古いパスポートも含めて全て提出します。
空白ページも全て出すという情報も見られましたが、ウチの弁護士は最初から、US入国スタンプがあるページのみでOKと明確にしてくれていたので、ひたすらスキャナでPDF化して弁護士のサイトにアップロードしました。
これで全ての情報がアップデートできたので、入力フォームを完成させて弁護士へsubmit。
ところが、終わったと思っていたら今度は同様のフォームに妻の情報を入力せよとの指示が。
これまた1時間程度ですぐ埋められたのですが、どうせ作るのがわかっていたのだから、最初から私と妻の2つの入力フォームを用意しておいてくれれば良かったのに、とかちょっと思ったり。
今度こそ終わったと思ったら、クリスマス前になってUSCISがI-485の書式をアップデートするから追加の質問がある、と連絡が入り、今の収入・資産額・借金額などを入力。
さすがにもうHoliday seasonですので年末の動きはなく、年明け1月5日の夕方にパラリーガルから全ての書類 (I-485, I-765, I-131, I-508, G-28) が、それぞれ私と妻の分がPDFで送られてきました。
夕食後、普段なら映画などを見ながらダラダラする時間ですが、モリモリと内容のチェック。
妻からもGC絡みだと残業も厭わないねと言われましたが、仕事より断然やりがいのあるタスクです。
翌朝、一部修正箇所を連絡したところ午後には修正版が届いたので、パラリーガルからの指示通り各書類のサインが必要なページのみ印刷してそれぞれがサインし、それをまたスキャンして返送しました。
翌週、弁護士側で全ての書類をパッケージにし、無事にUSCISのオフィスへFedExで送付されていきました。

これでI-485関連の書類準備と提出が完了で、このnoteの記事も現在に追いつきました。
今は、提出したI-485のreceiptがUSCISから届くのを待っているところで、これに記載されているはずのCase numberがわかったら今後はオンラインで進捗が確認できます。
この後のプロセスとしては、receipt受領後1~2ヶ月でBiometric(指紋・顔写真)の取得、健康診断の受診と結果の提出、面接(最近は面接がスキップされている事が多いとか)をこなせば晴れてグリーンカード獲得の予定です。
昨年USCISは、各種手続きの承認作業が遅れていることを改善していくと発表していて、I-485の処理期間は6ヶ月へ改善することとなっています。
最初に弁護士とビデオ会議したときの予想だと10ヶ月程度と言われていたので、早ければ夏頃、少し時間がかかっても年内に取得できるのではと期待しています。
今後は進捗があった際に更新していきます。

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