YOUNG BAD EDUCATION 他二篇
ずっと一緒にいる。
<ずっと一緒にいるBL>。そんなジャンルあったのかな。いやもうジャンルができるなと。そういった話が好きだと気付いたきっかけがこの『YOUNG BAD EDUCATION』。
始まりは17歳と37歳。高校生の水沢譲と、同校の化学教師である高津康作。高津の一方的な片想いだったけれど、水沢に想いを気づかれてからは水沢のストーカーぶりが凄まじい。今までどんな恋してきたの?水沢よ。
二人が本格的に付き合ってからの『YOUNG GOOD BOYFRIEND』では、高津が水沢の努力家の一面を初めて知り、また高津自身は年上らしい頼もしさを出していく。そして水沢のストーカー能力が遺憾なく発揮される。彼らの平和な日常を紡いでいるだけで、彼らに横恋慕する奴とか出てこないのだが、緩やかな時の流れと、慈しみあう関係が続いていくのが本当に心地いい。BL作品の魅力は多数あれど愛し合う、労わり合う、慈しみ合うということじゃないかな。それは商業・同人・二次創作それぞれを読んでいて感じることだ。
箱根旅行を描いた番外編も心地いい。
17歳×37歳から35歳×55歳までのスパンの長さに圧倒されるしかない大作。
作品情報:『YOUNG BAD EDUCATION』『YOUNG GOOD BOYFRIEND』
著者:ダヨオ
出版社:祥伝社(『YOUNG BAD EDUCATION』2014年10月25日)
(『YOUNG GOOD BOYFRIEND』2017年6月24日)