見出し画像

賢后 藤原彰子

光る君へは終盤にさしかかりました

まひろ(紫式部 演:吉高由里子)
藤原道長(左大臣 演:柄本佑)

一条天皇は道長の姉・詮子(演:吉田羊)の子
一条天皇の皇后定子と道長の娘・中宮彰子は、「一帝二后」として知られる。

一条天皇(演:塩野瑛久)が崩御
三条天皇(演:木村達成)の世となりました。
即位した時点で36歳と、平安時代では高齢者だった。

三条天皇とは
三条天皇は、冷泉天皇の第二皇子。
11歳から25年間、東宮にあった

冷泉天皇は村上天皇の第一皇子であったが、精神障害者だったため在位期間は短いものだった。
冷泉天皇の譲位時、第一皇子の花山天皇が幼少だったため、冷泉天皇の弟・円融天皇(演:坂東巳之助)が即位した。
これを機に、冷泉系と円融系の天皇が交互に即位するようになった。

冷泉天皇
円融天皇
花山天皇(冷泉系)
一条天皇(円融系)
三条天皇(冷泉系)
後一条天皇(円融系)

三条天皇は花山天皇(演:本郷奏多)の異母弟に当たる。
三条天皇と道長は、甥と叔父。三条天皇の母は道長の姉・超子(とおこ)。

高齢であった三条天皇は、道長の娘で18歳で妻となった若い妍子(きよこ・演:倉沢杏菜)に「おじさん」と呼ばれてしまいます。
妍子は三条天皇の第一皇子で歳が同じ敦明(あつあきら)親王(演:阿佐辰美)に言い寄る。

三条天皇はわがまま放題で道長を振り回し、道長もまた仲間や息子たちの結束を固めようとして裏目に出ます。

娍子は三条天皇の若いころからの妃で、天皇より年上の38歳。三条天皇の子を6人産んでいます。しかし大納言だった父はすでに亡く、後ろ盾のない彼女が女御になるのは厳しかった。
三条天皇は道長に「関白職」を断られると、交換条件に「娍子を女御に」したいと言う。
道長が妍子を中宮に立てると、娍子を皇后にしてしまう。「一帝二后」の再来。
中宮や女御になれるのは、本来大臣以上の娘に限られていましたが、
娍子の父・藤原済時に右大臣を追贈する事で体裁を整えた。

后は「太皇太后」「皇太后」「中宮」の三人と決まっていたが、「皇后」となったことで四后になった。

皇后娍子の立后の義は、道長の娘・中宮妍子の参内日と重なっていました。
立后の義は、ほとんどの公卿が道長にならって欠席し、
立后の儀には、実資ほか3人しか出席しなかった。

入内したころには「仰せのままに」しか言わなかった彰子が、
源氏物語の影響を受け、一条天皇の愛を知り母となって変わっていく。

子を産んでから自我が芽生え、意見を言うようになった
中宮彰子(演:見上愛)は、父である道長と対立した。
弟たちを呼び仲間にして、政治に参加する意向を示し、やがて父を超える権勢を振るうようになる。親子対立があっても藤原一族の血は争えない。

『源氏物語』には、父帝の妻(藤壺の宮)と皇子(光源氏)の禁断の恋が描かれます。

敦康親王が御簾をこえて彰子の目前に迫った時、(大人になってから好意を伝えていたため)「源氏のようなまねは致しません」と、幼い頃から育てられた彰子に、「お顔が見たかった」と言いしばし語り合う。

公任から親王が御簾をこえたという報告を聞いた道長は、彰子への思いに勘づいていた為、親王の内裏への出入りを禁じる。
これを、公任(はじめて道長に反抗し意見する)はじめ、道長の専横ととらえる公卿も出た。

彰子は、父の道長以上に朝廷に影響力を持つ存在として君臨します。
彼女を支えるのは弟たち4人です。また弟たちが私利私欲に走らないように監督する。

同母弟2人頼道(演:渡邊圭祐)と、教通(演:姫小松柾)
異母弟2人頼宗(演:上村海成)と、顕信(演:百瀬朔)

道長と明子の子、顕信が道長に出世を阻まれて反目し比叡山に出家してしまう。

道長も手を焼く娘 妍子
毎晩のように華やかな祝宴を開く妍子を、姉の彰子が注意したと伝わります。
道長の長女 彰子は、弟たちや妹を抑え、政(まつりごと)にも口出しするようになり、藤原実資(演:秋山竜次)に「賢后」とたたえられこととなる。
女性が政に口出ししてはならない時代だったので、「賢后」は皮肉かも知れない。

天使の不徳のいたすところ
内裏では度々火災が起き、再建してもまた燃えた。
当時、天変地異や厄災は天皇の不徳によるとされていたため、三条天皇は在位わずか5年で譲位を決意する

1016年、三条天皇は皇后娍子との間に生まれた第一皇子・敦明親王を東宮とする条件で、後一条天皇に譲位する。
譲位の翌年に42歳で崩御。
敦明親王は、道長の圧力に負けて東宮を辞退する。

妍子の産んだ禎子内親王は、一条天皇の第二皇子・後朱雀天皇の皇后となります。禎子内親王は、後三条天皇を出産します。

一条天皇
父親 円融天皇
母親 藤原詮子
皇后 藤原定子
中宮 藤原彰子
女御
 藤原義子
 藤原元子
 藤原尊子
子女
 脩子内親王
 敦康親王
 媄子内親王
 後一条天皇
 後朱雀天皇

三条天皇
父親 冷泉天皇
母親 藤原超子
皇后 藤原娍子
中宮 藤原妍子
子女
 敦明親王(小一条院)
 敦儀親王
 敦平親王
 当子内親王
 禔子内親王
 性信入道親王
 禎子内親王(陽明門院)

藤原道長
主君 (円融天皇)→花山天皇→一条天皇→三条天皇→後一条天皇
官位 従一位、摂政、太政大臣、准三后
道長は、後一条、後朱雀、後冷泉天皇の外祖父
氏族 藤原北家九条系御堂流
父親 藤原兼家
母親 藤原時姫
兄弟
 道隆
 超子
 道綱
 道綱母養女
 道兼
 詮子
 道義
 道長
 綏子
 兼俊

 鷹司殿(源雅信娘)
 高松殿(源高明娘)
 簾子(源扶義娘)
 源重光娘
 儼子(藤原為光娘)
 穠子(藤原為光娘)
子女
 彰子
 頼通
 頼宗
 妍子
 顕信
 能信
 教通
 寛子
 威子
 尊子
 長家
 嬉子
 長信

いいなと思ったら応援しよう!