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年賀状。紙媒体の趣。

年賀状、送らなくなって何年が経ったのだろうか。
小学生の頃は、当たり前の様に年賀状文化が存在した。
郵便屋さんのバイクの音が待ち遠しくて、ずっと外を気にしていた。
まだかなぁ、まだかなぁ。
学校の友達から来た年賀状は、とても嬉しかった。
今年もたくさん遊ぼうね!
って書かれているメッセージを1枚1枚大切に眺めた。
好きな人からの年賀状は、特別嬉しかったし気合いを込めて書いた。

家族みんなで机を囲み、書く年賀状は年末の風物詩だった。


今は、LINEが主流となっている。
否、それ自体も遅れているのかもしれない。
メッセージには、味気のない活字が並ぶ。
グループLINEには、色んな人の『 あけおめ』が投下される。
前回のトーク履歴が表示され、「あけおめ」からスタートして1月末で終わっている。
それ以来のコンタクトは、また同じことを繰り返す為にあるのだろうか。

誰かに、久しぶりに連絡を取る口実にも成りうる。
昔好きだった人に久しぶりに「あけおめ」を送ったら、結婚報告をされた事がある。
正直、食らった。


年賀状文化が、完全に廃れたわけではない。
年末年始の郵便局は賑わっているし、コンビニには年賀状セットは売っている。
実家に帰った時、祖母から年賀状が届いていた。
年賀状からは、冬の匂いがした。

紙の年賀状をまた、送ってみようかな…
でも、今更、年賀状を送りたいから住所教えてなんて聞けないよな…

なんて考えながら、今年も誰にも送る事はありませんでした。

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