穂波晴野

Honami Haruno / 作家・シナリオライター。キャラクター文芸・一般~女性向けゲームシナリオを書きます。既刊『吉祥寺うつわ処 漆芸家・棗芽清乃の事件手帖』発売中。

穂波晴野

Honami Haruno / 作家・シナリオライター。キャラクター文芸・一般~女性向けゲームシナリオを書きます。既刊『吉祥寺うつわ処 漆芸家・棗芽清乃の事件手帖』発売中。

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ポートフォリオ|穂波晴野のお仕事履歴

はじめまして、作家・シナリオライターの穂波晴野と申します。 この度はポートフォリオをご覧頂きありがとうございます。 *ただいまお仕事募集中 2025年1月以降の案件を募集しております。 【 プロフィール 】 【 得意なジャンル 】 ・女性向け、一般向けの小説/ゲームシナリオ/音声脚本など ・「謎」をめぐるライトミステリー ・世界観重視の西洋風ファンタジー ・少年少女の成長を軸にした青春モノ ・ほっこり心温まるお話 ・関係性重視のキャラクターもの/キャラクター文芸 ・キ

    • 書を捨てず街に出よう。10月7日(土) 吉祥寺ZINEフェスティバル参加レポート

      10月7日  吉祥寺ZINEフェスティバル開催 お疲れ様でした! ご来場および出展者の皆さん、ZINEフェスロスしてますか? 私はイベントの反動で何も手につかない1日を過ごしたあと、なけなしの元気を振り絞ってこのレポートを書いています…。 当日は、本っ当に楽しい時間をありがとうございました! 合同スペース主の奥野じゅんさん、弊スペースまで遊びにきてくださった皆さま、新作ZINEを手に取ってくださった読者の皆さま、その他にもお話させていただいた出展者さん、主催のBOOK

      • 10/7 吉祥寺ZINEフェスティバルに参加します!〈掌編集「ふたり暮らしの歳時記」について〉

        こんにちは! 穂波晴野(ほなみ はるの)と申します。 キャラクター文芸小説を書いている駆け出しの小説家です。 このたび、10月7日の吉祥寺ZINEフェスティバルに参加をさせていただく運びとなりました。 じつは吉祥寺は個人的にも縁がある土地でして、ことのは文庫様より吉祥寺を舞台にした日常ミステリー「漆芸家・棗芽清乃の事件手帖」を発行させていただいております。 この度お届けするのは趣味のZINEということで、好きなものをつめこんだ小さな冊子をつくりました。 「ふたり暮らしの

        • 子供部屋をでた日 [棗芽清乃の事件手帖-外伝SS]

          こちらの小説は2023年1月20日発売の小説「吉祥寺うつわ処 漆芸家・棗芽清乃の事件手帖」(ことのは文庫・マイクロマガジン社)の前日譚にあたるエピソードです。 物語が始まるおよそ一年半前、主人公・花岬麻冬(はなさき・まふゆ)が吉祥寺に引っ越してきた当日のお話になります。  浅い眠りはいつも、だれかの寝息を聴いてから訪れる。  わたしには妹と弟がひとりずついる。妹の夏織とは、生まれてこのかたずっと同じ部屋で寝起きをしていた。わたしたちはニ段ベットの上下で眠り、毎朝はじめにお

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        • 書を捨てず街に出よう。10月7日(土) 吉祥寺ZINEフェスティバル参加レポート

        • 10/7 吉祥寺ZINEフェスティバルに参加します!〈掌編集「ふたり暮らしの歳時記」について〉

        • 子供部屋をでた日 [棗芽清乃の事件手帖-外伝SS]

        マガジン

        • 短編小説まとめ
          7本

        記事

          【八月館】Ver.2.0 リリースノート

          短編フリーゲーム「八月は星の調べの館から」が、2022年8月13日にリリース1周年を迎えました! 節目の機会、そしてタイトルにあるとおり「8月が旬」のゲームということで、新機能のアップデートを加えたVer.2.0をリリースしました。 これまでも「第3回新人フリーゲームコンテスト」さんで新人賞をいただいたり、「ディラノゲームフェス2021」に参加したり、それぞれの機会でたくさんのプレイング頂きまして、ありがとうございます。 こうして1年を経てアップデートができるのも、Ver

          【八月館】Ver.2.0 リリースノート

          フリーゲーム「八月館」の紹介に代えて

          8月13日にフリーゲーム「八月は星の調べの館から」をリリースしました。 なんと、公開からすでに3ヶ月が経とうとしている…! ◆概要 ジャンル  :短編ミステリーノベル 作品の雰囲気:ワイワイ、切ない、温かい、ドキドキ プレイ時間 :クリアまで30分~1時間ほど END数   :3 「夏の洋館でのミステリー」というと物騒な殺人事件が起きてしまいそうな舞台設定なのですが、血生臭い展開はなしの日常ミステリー×犯人当てゲームです。 夏休みの思い出づくりに音楽家の別荘にやってきた主

          フリーゲーム「八月館」の紹介に代えて

          春風良好 [青春小説/短編]

           春先の美術室で、いもしない誰かを待っている。  先週の部活動紹介、体育館の中央にひとりで立って、新入生たちに自己紹介をした。部長としての初仕事だった。原稿は前部長がつくった台本をそのまま流用したから、没個性的で無難な発表になっていたことだろう。  下手なことをして印象に残るわけにはいかない。  人前に出て話すのは得意なほうだから、スピーチ自体は苦ではないものの、なにごとにも良い塩梅ってのがある。  四書五経にも『中庸』だなんて謳われるのだ。  過不足なく、偏りなく、

          春風良好 [青春小説/短編]

          旅の途中、秋祭りのさなか、山向こうのあの町にいたころ。

          思いつきを行動にうつそうとしては、ほどよく転ぶような大学生だった。 都会のこじゃれた大学では、騒々しい学生はどちらかというと少数派。 二十歳も超えて落ち着きのないオトナというのは、どうにも人にはいとけなく映るものらしい。 そんな学生が居着いた場所はいくつかあり、アルバイト先の書店や大学図書館、縄文研究のゼミ、北部アフリカ文化専攻の講義室、英文学や映画論をたしなむ水曜日などは忘れがたい安息の地だ。 しかしお恥ずかしながら、当時から不治の病である放浪癖を患っていたため、命短

          旅の途中、秋祭りのさなか、山向こうのあの町にいたころ。

          エブリスタ新連載のお知らせ

          Noteではお久しぶりです。 10月からしばらく怒涛の日々がつづいていたところ、早二ヶ月。 更新のないまま過ごしてしまった反省と、近況の報告及びお知らせをお持ちしました。長くなりますが、お付き合いいただけますと幸いです。 ご報告:改名致しました。 今後は、ハルニレ改め「穂波晴野(ほなみはるの)」として近況やお知らせをお届けできればと思います。改名の理由としてましては、これから発表していく作品の名義を統一したいという意図があります。 じつは、ハルニレとしてNoteで投稿

          エブリスタ新連載のお知らせ

          ここは日本の南仏で、すでにアルルの黄色い家

          上野にてロンドン・ナショナル・ギャラリー展を観覧しました。  ○ 英国人は世界一の収集家だそうで、どこへ訪れてもミュージアムのコレクションがたいへん充実している国でもある。 そんな島国出身で有名な画家といえばターナーがいるものの、今回の目玉であるゴッホもフェルメールも大陸出身だなぁと思っていたら、どうにもナショナルギャラリー側に複雑な動機があるらしい。 19世紀の館長たちの功績には芽を見張るものがあった。 すなわち3人の館長が関心を示さなかったフランス美術を除けば、西洋

          ここは日本の南仏で、すでにアルルの黄色い家

          「腑抜けた夜を嗤えばいい」

          小説を掲載していただきました。 「腑抜けた夜を嗤えばいい」  https://ncode.syosetu.com/n5919gm 〈あらすじ〉  恋人と別れて傷心中の近江和葉(このえ かずは)は、ひとり深夜のバーで飲んだくれていた。「もう死んじゃったほうが楽なのかな」そんな、投げやりな言葉を拾ったロングヘアーの美人――桐生藍佳から突然賭けを持ちかけられる。  「命がけの勝負をしようよ。ここで負けたら死んでみせて」 日本を舞台にした現代小説。ヒューマンドラマです。 編集担

          「腑抜けた夜を嗤えばいい」

          塔の上で猫と暮らす [幻想小説/短編]

           彼女の朝は尖塔のてっぺんではじまる。  小窓から射し込む朝陽を受けて目を覚まし、重たい瞼を擦りながら起き上がると、足元で眠っていた小さな子猫がにゃあと鳴いた。夜行性の動物は今朝も二度寝をするようで、鳴き声をあげたきり動こうとしない。この気まぐれな生き物は、毎朝、朝餉の支度を終えた時間を見計らうようにしてすり寄ってくることを彼女は知っている。  彼女は子猫の柔らかな毛をそっと撫で、冷たい床に爪先を添わせる。粗末な寝台がひとつだけ置かれた質素な空間には、生活のための最低限度

          塔の上で猫と暮らす [幻想小説/短編]

          人形を看取る [SF短編]

          「対処可能な手はすべて打ちました。内部機構を最新式にすげ替えられないか模索し、心臓部の結晶体に刻まれた罅(ヒビ)を塞ぎ、欠けたパーツを継ぎ接ぎして。技師としてできることは何でも試したつもりです。けれどもこれ以上は、もう。どうにもなりません。」 彼が努めて冷静な語調で話すと、男は力無く肩を落とした。二枚の唇をかたく引き結びゆっくりと目蓋を落とす。やがて顔をあげたとき、その表情からは侮蔑と諦観の感情が読みとれた。彼にすがり奇蹟を希求するものの多くは、その願望が叶えられないのだと

          人形を看取る [SF短編]

          今日までとこれからと、自己紹介代わりの「あとがき」 (#磨け感情解像度 によせて)

          改めまして穂波晴野です。 初投稿からしばらくが経過し、エッセイや小説などを投稿しながら更新をつづけてまいりました。 さてはて、ここらでそろそろ自己紹介の機会をもうけるべきだろうか。と、思案いたしまして、ごあいさつも兼ねてこちらの記事を執筆しております。 まずは、特に自己紹介もなく投稿をつづけてきたにもかかわらず、記事をご覧になってくださったすべてのかたへ。 いまさらではありますが、心よりのお礼と改めてのごあいさつを申し上げます。 #磨け感情解像度 によせて 6月初旬

          今日までとこれからと、自己紹介代わりの「あとがき」 (#磨け感情解像度 によせて)

          月やこんこん宴の夜に [幻想小説/短編]

            01.  ひとりで留守番をする日は、鍵をゆびで抱きしめてから眠りにつく。  八月からは、母の仕事の帰りが遅くなった。「はやく寝なさい」とだけ言伝をのこして出て行った母は今夜も残業らしい。留守番歴一ヶ月足らずのわたしは、晩夏に近づくにつれ浅い眠りと親しくなり、宵っ張りの一人娘になった。  真夜中。ふたり暮らしには広すぎる1LDKでは、冷蔵庫がことこと音をたてている。家電が夜泣きをはじめて、洗濯機の中に靴下を忘れてはいないかが気がかりで、だんだんと眠りにつくまでが長くな

          月やこんこん宴の夜に [幻想小説/短編]

          真実の値 [SF短編]

           私たちは地表面を緋色の砂がうっすらおおう星を歩く旅人で、寄る辺もなく国境もなく漂流をつづけながら生きている。否——漂流、という表現はいささか語弊があるかもしれない。星間資格を有した人形技師である彼は、本来ならば各国の要請を受けて招聘され、アンドルメル銀河のほろびゆく文明社会においては稀少な技術者であるはずだ。人形技師は、ドロイドたちにとっては医師でもあり、生命維持のための内部機構を書き換えることができ、彼らにはじまりとおわりをもたらすことができる唯一の存在である。  ドロ

          真実の値 [SF短編]