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「老後が心配」をみんなで考えてみませんか

「老後、年金がもらえるのか不安」
私を含めて不安な人って多いのではないでしょうか。

今現在の仕組みで言えば、年金を支払っている限り年金はもらえます。みんな「最低限の暮らしを維持していくほど、もらえるかどうか」が不安なのですよね。

そこで今日は、日本の福祉制度についてみんなで考えてみたいなと思って書きます。

生活保護にみる、福祉データ

老後のお金について考えるにあたり「生活保護」のお金の流れを題材に使いたいと思います。

少し古いデータ(令和3年厚生労働省発表)ですが「生活保護受給者」が200万人を超えています。世帯数でいうと、160万世帯以上。人口の1.63%に値します。

と、言われても少しわかりづらいですね。

この数字を具体化すると40世帯に一世帯は生活保護で生活していることになります。息子の通う地域の学校をイメージすると、1クラスに一世帯は生活保護の家庭があるイメージです。けれど、実際に私自身の周囲を見渡すと生活保護で暮らしている人というのは見当もつきません。「隠している」と言うこともあるかもしれませんが、データを調べるとそうでもなさそうです。

以下の図をみると、生活保護受給者の半数以上は65歳以上。高齢者と呼ばれる方々です。

参照:https://www.mhlw.go.jp/content/12201000/000908527.pdf

そのほかの受給者は、傷病者・障害者が25%、母子家庭4%、その他が15%でした。ここで、一言だけ気持ちを述べておくと「母子世帯も障害者も頑張ってるな」と。(いやいや、そんなことが言いたいのではない)

決して「税金が高齢者にばかり回っているじゃないか!」と粗探しをするために情報を調べたわけではありません。

生活保護を切り取ったのは、考えていくための例を挙げたかったのです。今後も働くことができない高齢の方々は増え続ける日本。生活保護を始め多くの福祉関係の税金が高齢者に流れる仕組みは、変わる気配がない。財源の乏しい日本では、このままだといつか福祉制度が崩壊せざるを得ない日が来るかもしれない。しかも、私の目の黒いうちにやってくるのではないかと思うのです。

考えてみましょう。

皆さんは、生活保護に留まらず「日本の福祉」の課題はどこにあって、どう変えていけばいいと思いますか。

私は、日本の福祉制度は「道徳的」と「マジョリティの移行」の組み合わせに課題があると感じています。

かねてより日本は「道徳的」であることを重んじます。その考えは法や国費・地方税の使い方にまで影響を及ぼしています。その道徳観は「公平」より「平等」であることを重んじていて、きっと大昔から変わっていない。そして、これからも変わる気配がない。

まだまだ、平等重視で「困っている人だけもらうなんて許せない」「あの人に配るなら自分にも配ってくれ」の意識が強く、根付いています。みんな意識はしているのだけど、いざ自分が「平等」から振り落とされることになると「自分だって我慢している」「自分だって大変」と言う意識をこの国にいながら変えていくのは意外と難しいのだなと子育てをしながら感じています。

そして、その「平等が当たり前だ!」の意識をマジョリティが作っている。むしろ、マジョリティに認められてやっとマイノリティが前を向いて歩けると言うこともあり「ないもの」とされてしまっている人たちは、この国にとても多いのです。

そして、今や高齢者はこの国のマジョリティなのです。

皆さんはどう考えますか?



いただいたサポートは、我が家の自閉症児2人のおやつか私の一息の休憩代に使わせてください。私もいつか、ひとり親や障害児育児にサポートできる側に回りたいです。