カテーテル検査体験談 (肺動脈性肺高血圧症)
僕は肺動脈性肺高血圧症の検査のために、2023年現在、4回カテーテル検査を受けています。今では慣れてしまっている感じがありますが、初めてその検査を受ける時は恐怖でいっぱいでした。今日は、初めてカテーテル検査を受けることになった時の体験談を話そうと思います。
※僕の体験なので検査内容や痛みや感じ方も人によって異なると思います。
カテーテル検査が決まった時
「入院して、カテーテルやりましょう。」
…………
いつも通りエコーの検査を聞いて終わりだろうと思っていた診察時に急に言われました。
カテーテル……?
先生の話している言葉がほとんど聞き取れなくなりました。カテーテルという言葉の不安から、視界が狭くなり、吐き気のようなものも感じました。心臓まで細い管を通す?考えると余計気持ち悪くなってしまい、その場で意識を失いそうでした。本当に倒れ込んでしまいそうだったので、先生に伝えて診察室の中にあるベッドに少し横にならせてもらいました。先生によると、肺の血圧が上がっていて、通いで出来る検査 (エコー、CT、MRIなど)はすべてやっており、精密検査(カテーテルなど)をするために入院が必要とのことでした。検査内容、入院の期間、入院で必要なものなどの説明を受けたと思うんですが、頭の中は「カテーテル」というものの恐怖で埋め尽くされており、ほとんど覚えていません。
入院当日になり、その日から様々な精密検査が始まりました。呼吸機能の検査や運動負荷試験、6分間歩行など様々な検査をしました。カテーテルのことだけで頭がいっぱいだったので、他の検査は特に怖さは感じず淡々と検査をしていきました。
カテーテル検査当日
そしてカテーテル検査当日になりました。僕は睡眠薬を飲んでいたので、いつもと同じように寝れましたが、朝起きた時はかなり憂鬱でした。検査の時間までひたすら待ちます。この待ち時間がけっこう大変でした。当時は知らなかったんですが、検査時刻はあくまで予定で、実際の時間は前後します。この時は予定の時刻より遅くなりました。普通の診察だったら小説を読んでいくらでも待てるんですが、さすがに読む気力もなくただぼーっと待っていました。カテーテル検査やりたくないって気持ちと、早く検査を終わらせてしまいたいという気持ちが頭の中でぐるぐるしてました。
しばらく待ち、準備が出来たようだったので、担当の看護師さんに付き添われて検査室に向かいます。ビビりまくっていたので、ものすごく緊張していたのを覚えています。検査室に入ると6人ぐらいの人がいて、笑顔で迎えてくれました。笑顔で迎えてくれたので、少し緊張がほぐれました。
検査内容を確認し、僕はベッドに寝かされました。そして固定され、血圧計などが取り付けられ、検査の準備が始まりました。準備が終わると先生たちがそれぞれの位置についた後、
「~~始めます。」(多分、検査の名前)
医療ドラマ見てるみたいだな、と思って少し笑いそうになったので我慢しました。
「何かあったら声に出して言ってくださいね。」
と言われてから検査が始まりました。カテーテルを入れる場所は右手首と右足の付け根の二カ所です。消毒と言われてカテーテルを入れる場所に、液体が塗られました。採血などをする時の消毒とは違って、ドロドロとしたものを塗られました。けっこうな量を塗られたので気持ち悪かったです。それから麻酔を打たれました。手首はそんなに痛くなかったですが、足の付け根の方は痛かったです。3カ所ぐらい違う場所に打たれて、痛みを感じました。あまり普段針を刺す場所じゃないので、感覚として気持ち悪かったという感じが強かったです。
麻酔の後、カテーテルを入れて行きます。カテーテルを入れる際、かなり強い力で押されます。こんな力づくみたいな感じで入れるものなのかと驚きました。ただ、カテーテルが入ってしまうと、体の中で管が進んでる感覚は全くわかりません。検査が進むにつれて、右の手首が痛くなってきました。少し我慢してたんですが、これ以上はきついなと思ったので、
「すみません。右の手首が痛いです。」
と伝えたら、すぐに麻酔を追加してくれました。すでに麻酔が効いていたので、打たれた痛みはありませんでした。そして検査は進んでいきました。
「順調に検査できてますからねー。」
この時点で痛みはほとんど感じてなかったんですが、この言葉ですごく安心したのを覚えています。
検査が進み造影剤を使った検査になりました。造影剤とは、画像診断をしやすくするための薬だそうです。造影剤が血管を通って全身に運ばれるので、体が熱くなるか冷たくなるかなんですが、どっちだったを覚えていません。
僕の場合
CTの造影剤 熱くなる
MRIでの造影剤 冷たくなる
多分、カテーテルは熱くなる方だった気がするんですが、記憶が曖昧なので断言できません。
検査が進み、1時間~1時間半くらい経った頃だと思います。
「終わりですー。」
全身から一気に力が抜けました。無事に検査が終わった安堵と、担当してくれた先生方に感謝の気持ちがあふれてきました。カテーテル検査後は仰向けから動くことはできません。仰向けのまま、ありがとうございました、と伝えました。
検査後はストレッチャーに乗せられ病室へ戻ります。この後は安静時間になり、ベッドで仰向けのまま3〜5時間くらい休むことになります。ぼーっと天井を見てた後、疲れが一気に出て寝てしまったようでした。その後先生が来て出血がないか確認した後、安静が解除されました。
安静が解除された後の夕食はいつもより美味しかったです。
以上が、初めて右心カテーテル検査をした時の体験談です。
最後に
一回やってしまうと、ある程度検査の流れがわかるので余裕を持って検査を受けられるようになりました。今でもカテーテル検査を受けるのは怖いことは怖いんですが、一回目ほどではありません。
僕はカテーテル検査を受けることになった時、とても怖く出来ることなら検査をしたくありませんでした。しかし、検査せず病気の発見や治療が遅くなってしまう方が怖いと感じたのでカテーテル検査を受けることにしました。
検査の結果、肺動脈性肺高血圧症と診断されましたが、かなり早い段階でその治療を開始することが出きました。特に僕の場合はまだ自覚症状が出てない状態だったので、カテーテル検査をあの時受けといてよかったなと思っています。
適切に処置をしてれた医療関係者のみなさんにとても感謝してます。
これでこのnoteは以上です。
最後まで読んでくれたみなさん、ありがとうございました!
みなさんが健康に毎日を過ごせることを祈ってます。
佐藤僚太