ブルー
6月24日に月例の読書会(オンライン)を行った。テーマは「ブルー」。メンバーは固定的なんで、選んだ本を全員で提示、私が当初選んだ本は…
ブッキングしてしまい。紹介本を変更することに・・・
その後は、つい最近のブルーな出来事を紹介した上で、本の紹介を行う形に・・・(完全アドリブなんで・・みんな意外なブルーの話に)
ちなみに僕の紹介本は福岡伸一『ルリボシカミキリの青』。
そこで紹介後の質問は、フェルメールブルー(ラピスラズリ)を超える鮮やかなブルーであり、福岡先生をひきつけてやまないルリボシカミキリの青の由来、成分について。私、岩田はフェルメールとルリボシカミキのそれぞれの青どちらが好き?絵本はらぺこ青虫の話も出てくるようですが、福岡博士はどうこたえる?天才は遺伝するのか?といった本の紹介から生じる質問を受けました。
さて、答えですが・・・
実は福岡先生は有名なフェルメールファン、『光の王国』という本も出されています(もち、読んでし、所蔵しています)。
質問の答えはエピローグに書かれています
ルリボシカミキリの青の吸引力は何に由来するのであろう。それをずっと考え続けてきた。そこには秩序があり、秩序がもつ美しさがある。しかし、自然がつくりだす秩序は、同一パターンの複製による繰り返しにみえて、その実、二つとして同じものがない。絶えず揺らぎつつ、いずれも一回性の、変位と変奏を含んだ動的な平衡としてそこにある。しかし、平衡はほんとうの平衡ではない。たえず新しい平衡を求めてさまよう非平衡として動的な平衡はある。それは完全さをもとめながらも、その内部に不可避な不完全性を含んだものとしてある。そんな生命のありようのすべてをルリボシカミキリの青は物語っている。それがかぎりなく美しいと思えるのだ。(237頁)
この文章を読むとルリボシカミキリの青が魅力的な理由、青に惹きつけられる由来は、動的平衡そのもの一回性、すなわち生命の輝きそのものだと感じます。個人的にルリボシカミキリは見たことはありませんし、フェルメールも福岡先生の本でしかみていませんが・・・この文章だけでルリボシカミキリがより魅力的に感じます。
はらぺこあおむしは・・残念な事実があります。
絵本の中のあおむしは、果物からお菓子までなんでも手あたり次第むさぼり食べるから。ほんとうの虫たちは、自分の好みに対してかたくななまでに一途である。(47頁)
はらぺこあおむしたちが自分の食べるものを限っているのは、食べ物をめぐる無用な競争をできるだけ避けるためである。分を守って棲み分けているのだ。(49頁)
さらに天才の遺伝に関しては・・環境と時間と述べている。その上で、一流と言われる人間は大体1万時間を費やす。議員さんの二世、三世が優れた人物が生み出されない理由は、努力の時間がすくない。反対にハンマー投げの室伏広治選手などは環境もあるが、その努力の時間によるのでは?と考察している。
さて、我々出家者は如何であろうか?
本来インドで、出家は志から始まり、僧院に入る時点ですべて世俗の関係を絶ち出家していた。
日本でもそういうケースはあるが、実は稀である。各言う私も半分世襲…環境は揃えど志がなければ努力の時間が足りなくなる…問われていると感じる一瞬でもある。
ちなみ、当日の本と参加者の感想は、
をご覧ください。