「鞄」のアレゴリーは何か~安部公房著「鞄」の考察~
鞄について・・・ 「鞄」は、新潮社の「笑う月」にある短編のひとつ。高校の現代文の教科書に掲載されることもある。
作品のあらすじ
とある事務所にあまり身なりの綺麗ではない青年が「働かせてほしい」と言って訪ねてきた。
その青年は就活をするにしては大き過ぎる鞄を持っていて、対応する男は不審に思う。そして青年は、この会社に来た理由を「この鞄のせいでしょうね。」と言うのである。
男は青年に、その鞄を持ち歩く理由であったり、中身であったりを聞き出そうとするが青年の返答はパッとし