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ジェンダーギャップについて台東区長に聞いてみた #台東区議会 #代表質問

こんにちは!


台東区議会議員 本目さよ(ほんめさよ)です。

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代表質問してきました!何を聞いたのか?原稿を載せますね。

つなぐプロジェクトの本目さよです。会派を代表して、まずは、ジェンダーギャップの解消と男性活躍推進について伺います。

「男子トイレにおむつ替えシートがなくて困るんです」
私が何年か前に、区内の子育て中の男性から聞いた言葉です。

「なぜ、女子トイレにはおむつ替えシートがあるのに、男性はわざわざ多目的トイレに行かなくてはいけないんでしょうか?」

私は、その理由を答えられませんでした。
多くの人は、ジェンダーギャップの解消を、よいこととしてとらえていると思いますが、たとえば、今の事例のようなこと、漠然とおむつ替えは女性が行うものという社会的な役割分担への認識などが、「女性だから」というだけで、差別を受けたり、仕事で活躍する機会が少なかったりするなどの、大きなジェンダーギャップを生み出しているという認識を持っていません。
男性も使える多目的トイレがあるのだから。男子トイレにシートがなくても問題ない。
となんとなく思ってしまっているのではないでしょうか?そのなんとなく、というのをアンコンシャス・バイアス、無意識の偏見といいます。
ジェンダーギャップについて、正しい認識をしっかりと社会全体で共有し、解消に向けた取り組みを台東区政においても更に着実に実施していくべきと考えます。

いま、コロナ禍でジェンダーギャップが拡大しています。今まであったジェンダーギャップが顕在化している、と言えるかもしれません。

たとえば、女性の方がサービス業につとめている事が多く、非正規雇用の方も多いため、仕事を失う女性が増えていること。医療従事者の70%は女性であること。医師は30~40%と少ないですが、看護師や保健師などは約80%が女性です。さらに、男女の賃金格差があるからこそ、前の緊急事態宣言のときに仕事を休んで、もしくは辞めて子どもの世話をするのは、収入の低い女性になりがちだったことなどがあげられます。


コロナ禍の今こそジェンダーギャップへの対応が必要なのです。

ジェンダー平等は国際的関心事項として捉えられ、特に、女性・女児の社会的地位向上は、経済・社会・環境の調和という持続可能性の観点からも極めて重要な課題となっています。特に日本は、世界経済フォーラムが2019年に発表した男女平等ランキングにおいて、153カ国中121位という状況にあり、ベルテルスマン財団とSDSN(Sustainable Development Solution Network)によるSDGs評価でも、目標5ジェンダー平等を実現しよう!に関しては極端に評価が低い状態です。このような潮流は、国際観光都市台東区としても決して看過できない課題です。

今回質問のタイトルには「女性活躍」という文字を入れていません。女性を活躍させるのではなくて、様々なところにあるジェンダーのギャップを埋めることで、結果的に女性が活躍できる社会になるのではないでしょうか? そのためには男性の家庭での活躍が推進されなければ、女性の仕事での活躍推進はできないと考えます。


これらのジェンダーギャップについて、区長はどう認識しているのか、また、コロナ禍によって顕在化されてきたジェンダーギャップの解消に向けて、男性活躍推進も含めてどのように取り組んでいくのか区長の見解をおきかせください。


社会全体のジェンダーギャップを解消していくことは、一朝一夕にできるものではありません。
まずは、行政が、しっかりとジェンダーギャップについての正しい認識を共有し、区の事業すべてで包括的に意識して取り組む必要があります。一つ一つの事業について 関わる区の職員の方々がジェンダーギャップの認識を持って取り組んでいただくことで少しずつ縮まっていくのではないでしょうか。

国では国家公務員の男性の育児休業が義務化されています。しかし、台東区での育児休業取得率は、令和元年度で10%程度。まだそこまで高くない状態です。それでも少しずつ増えていて、世代的にも時代的にも変わってきているのかなという印象を受けています。ジェンダーギャップの解消ということについて女性への支援も必要ですが男性への支援も必要です。例えばジェンダーギャップがある職種男性の保育士さん、保健師さんは男性の職員が非常に少ない状態です。そこをサポートしていく増やしていく、そんな取り組みも必要なのではないでしょうか。


区全体として、区の施策全部においてジェンダーギャップ解消の視点をもつためには、職員の方々一人ひとりがジェンダーギャップについて認識し、その視点で自らの業務の改善に取り組んでいかなければなりません。


区役所の職員がジェンダーギャップについての知識と意識を持てるような研修の実施や意識改革を「強く」進めていくべきだと考えますが区長のご所見を伺います。

ジェンダーに関する知識というのは、ご飯を作る人が絶対知っていなければならない、衛生知識みたいなものなのです。
ご飯を作る人に衛生に関する知識がなかったら、お腹を壊しますよね。ご飯を食べるということは人間が生きていくためにとても重要なことです。そのご飯を作る前に手を洗わなかったら?生肉を扱ったまな板で他のものをそのまま切ったら?そうです。重い食中毒にかかっても不思議はありません・・・ジェンダーについての知識も同じで、知識がないことで炎上している自治体もたくさんあります。
ぜひ前提条件となる、ジェンダーギャップについて職員の方々一人が自分ごととしてとらえ、施策に反映させていっていただきたいと思います。



区長はなんて答えたか?



一 ジェンダーギャップの解消と男性活躍推進について

本目議員のご質問にお答えいたします。

ご質問の第一は、ジェンダーギャップの解消と男性活躍推進についてです。

まず、ジェンダーギャップに対する認識と取組みについてです。

平成30年に実施した「男女平等に関する台東区民意識調査」において、家庭や仕事における平等意識が高まっている一方、家事や育児を行うのは、女性の割合が高いという結果が出ており、

日常生活におけるジェンダーギャップが存在していると認識をしています。

男女平等社会を実現するためには、身近なところからのジェンダーギャップを解消していくことが重要であると私は考えています。

区ではこれまで、性別による固定的な役割分担意識の解消を目的に、料理の楽しさを学ぶことで家庭への男性参画を促す講座の実施や、家庭生活の視点からワークライフバランスの重要性を掲載した情報誌などにより、区民の意識啓発に努めて参りました。

今後は、より幅広い世代が興味・関心を持てるよう、介護や育児などのライフステージに、より着目した講座の実施、また、区公式L I N Eや動画配信を積極的に活用するなど、あらゆる機会を捉えて、ジェンダーギャップの解消に向けた取組みに鋭意努めて参ります。

次に、職員の意識改革についてです。

区では「特定事業主行動計画」において、男性職員の育児休業取得率向上を目標に掲げ、ワークライフバランスについての講演会などの実施や、積極的な育児参加を促す、産休・育休取得者支援面談制度の導入により、意識改革を図ってまいりました。

今後は、人権研修においてジェンダーギャップを重点課題にするとともに、ワークライフバランスを推進する研修の対象者を拡大して参ります。

また、現在、改定中の「特定事業主行動計画」において、国が求める、男性の育児休業取得率を令和7年までに30%とする成果目標を設定することにより、職員の意識改革をさらに進めて参ります。

その他のご質問につきましては教育長がお答えいたします。



ホンメの眼(本目の視点)


代表質問は会派の姿勢を表す質問だったりするので、区長の回答には底まで期待をしていません。まずはざっくりとした方針を引き出し、そこから細かく他の委員会などで詰めていくという感じ。


一つだけ!

男性の育休取得率の目標30%とか低くない?!と思ったわけです。

公務員なのに…千葉市はもっとできてるのに!!!



台東区議会議員 本目さよ(ほんめさよ)



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