「で、卒業したらどうするの?」パーソンズ美術大学卒業後のビザ問題の件
11月ももうすぐで後半。私は12月に卒業なので、徐々に学生生活の終わりが見えてきた今日この頃です。
「それで、卒業したらどうするの?」
先生や周りの友達ともそんな話題が増えてきました。
私もまだ手探りなのですが、卒業後の進路について、日本語の情報が少ないので、わかる範囲でたまには役に立つことを書こうかなと思います。
※2022年11月時点の情報です。
卒業直後
F1(学生ビザ)で卒業した場合、OPT(Optional Program Training)という期間限定でアメリカで働ける権利がもらえます。
期間は、学位が認められ、卒業とみなされた後からの計算になります。
デザイン系の大学の学部・大学院の学科によってはSTEMという理系の分類になる学科も多く、STEMの場合は3年間のOPTが認められます。
(なぜかMBAもSTEM扱いと聞いています。)
AASの場合、準学士という学位が低いため、仮にデザイン系でのSTEMとして認められず、1年のみのOPTです。(私はイマココ。)
OPTで気を付けるポイントは、以下です。
・申請は卒業2ヶ月前から卒業後3ヶ月後以内にする必要があります。ちなみに、「学位が認められてから○年間」という期間設定は変わらないため、卒業後に申請すると、その分OPTのステータスで働ける期間は短くなってしまいます。
・卒業後3ヶ月以内に就職先を見つけないと、権利を放棄したとみなされます。
・OPTの期間が終了したら、終了後3ヶ月”Grace Period”という空白期間があり、その間に別のビザを取り、アメリカに残るのか、別の国に行かないといけません。
OPTが終わった後
問題はここからです。
前述の通り、OPTが終わったら3ヶ月の猶予期間があり、その間にアメリカに残るのか、別のビザを使ってアメリカに残るのかの選択肢があります。
学校から勧められているのは以下3つの方法です。
(ものすごくざっくりした解説になるので、もしかしたら他の方法もあるかもしれません…もしあったらむしろ教えてください…(必死))
H1-Bビザを取得
・企業が政府にお金を支払うことで取れるビザ。
・毎年3月末に締め切られ、結果は5月、補欠抽選が7月、有効になるのは10月と言われています。
<メリット>
・このビザが取れたら3~6年はアメリカでの滞在が可能と言われています。
・書類等は基本的には
<デメリット>
・ズバリくじ引きで結果が決まってしまうこと。
そのため、企業が政府への申込金を負担してくれても、落ちる可能性が高いです。
勝率は平均20%(大学院生は30%らしい)だと言われているのですが、昨今の不況により、この勝率が下がりつつあるという噂もあります。
・申し込みをした企業に属していることで得られるビザなので、転職が難しいかもしれません。
O1ビザを取得
・通常アーティストビザ。
・デザイナーやアーティストだけでなく、美容師などの専門職も当てはまるそうです。
<メリット>
・くじ引きではない。(運任せではない。ここ重要)
・証明書類のチェックが緩め…?日本での結果でも提出可能と言われている。
<デメリット>
・アメリカに対していかに自分の専門領域のレベルが高いのかを証明しないといけないため、自分や自分の作品について取り上げられたメディア記事、国内外の賞の受賞歴、個展を開いたりした時の証明を複数点提出することが必要。
・後ろ盾の企業の保証が必要。
パートナービザ
・アメリカ国籍のパートナーとの婚姻届を通じて得られる半永久的なビザ。
・申請後、面接があり、本当にパートナー関係にあるのかチェックされると聞いています。
(個人的には学校から結婚による滞在を勧められること自体驚きました。)
<メリット>
・企業、所属に囚われないので一番自由かもしれません。
<デメリット>
・まず相手が必要デスネ。ことにビザ目的で付き合ったり、相手を探す人もいるそうなので、相手の信頼を得ることが必要。(ちなみに私の友人の知り合いは、アメリカ国籍のクラスメートにお金を払ってパートナーになってもらおうとしたそうです。ひい。)
・申請後入手まで1年以上かかるらしい。
私はというと、このOPT後の話は全く見えていない状況でして、このうちどの方法が一番いいのか、もしかして他の裏口とかないのか探っている状況です。3ヶ月後、いや、来年が目前に迫る中、まだ先は見えていませんが、来年の抱負のひとつは、いい報告ができることです。ガンバリマス。
現場からは以上です。
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