その白い猫は、3月の終わりにやってきた。 とても人懐っこい猫で、まっすぐ僕に近寄ってきた。 こんな猫を飼えたらいいな、と思ったけれど、諸事情でうちでは飼うことができない。 残念だけど仕方がない。 次の日の朝。 白い猫はまだそこにいた。 ニャーと鳴いて、ぼくを呼んでいた。 なんとなく、うちで飼うことになった。 もし飼ってくれる人が見つかれば、その時は飼ってもらうという前提で。 早速病院に連れて行って診てもらった。少し風邪気味だったらしく、薬が出た。 猫を飼うのは初め
僕は四国の愛媛県出身です。 高校卒業まで愛媛で過ごし、高知で学生生活を送りました。 今から10年と少し前に、アーティストの小田和正さんに憧れて、横浜に引っ越しました。 そして今年の1月、家庭の事情で高知に帰ってきました。 高知で暮らすのは10年ぶりなので、どこに行っても懐かしさと新鮮さが入り混じったような、不思議な感じがします。 先日、行きつけだったごはん屋さんに行ってきました。 ランチセット650円。 たぶん10年前と同じ値段だと思います。 やっぱり懐かしい味がしま
先日、横浜に雪が降った。 で、久しぶりにバスに乗った。 普段はバスなんか絶対乗らない。 自分の車かバイクか、少々の距離なら歩く。 バスが嫌いなのは、まず乗り方とか料金の仕組みが各社バラバラでよくわからないこと。 そして多くの運転手が不親切でガサツでイライラさせられることが挙げられる。 今回もやはりイヤな思いをさせられた。 雑で適当な仕事をすることで、自分の仕事、自分の人生、そして自分自身を貶めていることに、彼は気がつかない。 きっとそんなことは1ミリも考えたことがな
今年も今日で終わり。 1年を振り返ると、やはり写真の先生=青山裕企先生と、音楽の先生=虚無森ホルン先生に出会えたことが何よりも大きい。 写真も音楽も、趣味で終わらせる気は初めからなかった。 でも自分1人ではどうしたらいいか、わからないところがいくつもあった。 自分にとって最高の先生2人に教えを受けられることは、本当に幸せなこと。 来年はもっと先に進みたい。 そして自分のためだけじゃなくて、見てくれた、あるいは聴いてくれた人が少しだけでも幸せな気持ち、やさしい気持ち
コメディアンの小堺一機さんが子どもの頃、お母さんと「ローマの休日」を見た時の話。 映画を見終わって、「ねえ、お母さん。この気持ちはなんだろう。悲しいじゃないし、淋しいとも違うし、なんか変な感じがする」と言ったら、「それはね、『切ない』って言うのよ」と教えてくれたそうです。いい話ですよね。 つい最近、我が子がドラえもんの映画「STAND BY ME」を見て、同じようなことを言いました。ちょっと泣きそうになりながら。 小堺さんのお母さんのように、「そういう気持ちは『切ない』
家の中で、雨の音を聴くのが好きだ。 ざわついていた心が、少しだけ落ち着いてくれる。 窓を少し開けると、涼しい風も吹いている。 僕は夏が大好きなので、秋の到来を簡単には認めたくない。 こんなに涼しいと、それもなかなか難しい。 僕の神様小田和正は「どの季節が好きですか?」と聞かれて「夏の終り」と答えていた。 夏の終りの切なさを感じながら、でももう少しだけ夏の中にいたい夜。
音楽と写真、僕はどちらも大好きです。 音楽と写真を一緒に、作品として発表できないか。ずっとそう思ってきました。 で、思ったのです。 映画のワンシーンのような写真を撮って、それに合った曲を自分で弾き語ればいいのではないか、と。 これらの写真は、オフコース の「夏の日」という曲のMVをイメージして撮りました。 ドラムのジローさんが電話ボックスから彼女に電話をかけるシーンがあって、そんな風に撮りたかったのです。 明るい曲調だけど歌詞がちょっと切なくて、僕の大好きな曲です
8月22日(日)に、逗子文化プラザさざなみホールで、創増祭りというイベントがあります。 そこでオリジナルのラブソングを歌います。 僕にとって、ずいぶん久しぶりのライブ。 復帰戦です。 練習をしよう、とギターを持って行きつけのカラオケ屋に行きました。 臨時休業…。 ですよね。 新聞で読んで知ってはいました。でもなんか現実感がなくて、行くだけ行ってみようと思ったのです。 さて、困ったな。 近所にスタジオもあって、結構安いんだけど、あんまり感じがよくないんだよな。
僕は自動車評論家の徳大寺有恒さんが大好きです。 『間違いだらけのクルマ選び』を書いた人です。 この本が初めて世に出たのは1976年。自動車メーカーへの忖度一切なしに、かなり厳しいことを書いたため、「この本を書いたのは誰だ!」と大騒ぎになったそうです。 なぜこんなに好きなんだろう。 車への深い愛が感じられることや、その知識、鋭い評論などももちろんありますが、一番は文章のおもしろさです。 車に興味のない人が読んでも楽しめそうな、そんな文章。 徳大寺さんがあるテレビ番組
いわゆる撮影会に参加して、ポートレート写真を撮り始めました。 自分が撮ったモデルさんを、他のカメラマンはどんな風に撮っているのか、気になりますよね。 で、InstagramやTwitterなんかを見たりします。 自分の推しているモデルさんがかわいく、あるいはかっこよく魅力的に撮られていると、嬉しい気持ちもあるけれど、やはり悔しい気持ちの方がずっと強いです。「あ、こんな表情するんだ」とかね。 自分がいいと思える写真を撮って、モデルさんに喜んでもらえて、見てくれた人が好き
「息抜きで歌ってるんでしょ?」 何年か前に、あるコミュニティで知り合った人に「毎月ライブハウスで歌っています」と伝えた時に言われた言葉。 息抜き…。 聴いてくれたひとの息抜きになれば、と思うことはあっても、自分の息抜きで歌うなんてことはありえない。 ステージに上がればいつだって真剣勝負だ。実力不足は百も承知。どんなに拙くても、何かを伝えたくて歌っている。 音楽を基本から勉強したい、とずっと思っていた。 3月から、虚無森ホルン(安住さちほ)さんのレッスンを受けている
写真展に行ってきた。 カメラマンが青山裕企さんで、モデルが葉月つばささん。 好きな写真家が撮った、好きなモデルさんの写真。 プロの写真家、プロのモデルはやっぱりすごい。 ああ、すごいな、かわいいな、と素直に思う。 あんな写真を撮りたい。 そういうイメージがあるのは幸せなこと。 音楽も写真も明確なイメージ、目標とするところがある。 CDも作りたいし、写真集も作りたいし、写真展もしたい。もちろんライブも。 明日からまたがんばろう。 そんな気持ちにさせてくれる写
あれは僕が高校3年生のとき。 大学に合格したら好きなカメラを買ってやる、と親に言われた。 カメラ少年にとってこんな嬉しいことはない。 勉強そっちのけで月刊カメラマンを熟読し、一台のカメラを選んだ。 当時既に一眼レフもオートフォーカス機が主流になっていたけれど、僕が選んだのはキャノンT90だった。 CANON CAMERA MUSEUMより このデザインに一目惚れだった。今見てもカッコいいと思う。 気に入ってずっと使っていたのだけど、5年くらい前にいきなりシャッタ
作家の田辺聖子さんは「人間の最上の徳は、人に対して上機嫌で接すること」と言ったそうだ。 なかなかそんな人はいないけれど。 しかしせめて接客業の人は、そうあろうと心がけて然るべきではないだろうか。 例えば花屋に花を買いに行って、「またここで買いたい」と思うことはほとんどない。 ガサツな店員の何と多いことか。 何を考えているのだろう、と思うけれどたぶん何も考えていない。 ただ目の前の仕事を雑にこなすだけ。 そんな人生はつまらない、と思う。 多くは望まないけれど、気
なぜ僕は写真を撮るのか。 「写真上手いね!」とか「センスいいね!」とか言われたいから、というのはきっとある。 でもそれだけではない。 例えばTwitterやInstagramを見ていると、ああいいな、すごいなと思う写真はいっぱいある。 でも当然だけど自分の感性や趣味に100%合っているわけではない。だったら自分で撮った方が早い、という気がするのだ。 そしてその自分で撮った写真が、誰かの心の琴線に触れることができたら、こんなに嬉しいことはない。 音楽も全く同じ。
誰かの車遍歴やカメラ遍歴を聞くのが好きだ。 その人の趣味や好みがよく分かるから。 こどもの頃月刊ジャイアンツを読んで、定岡正二がスバルレオーネ・ツーリングワゴンに乗っていると知って、センスがいいなと思ったのを覚えている。 さて、今日はカメラの話。 初めての一眼レフは、中学生の時。お小遣いを貯めてフォーカスエイド(ピントを教えてくれる)のキャノンAL-1 +50mmF1.8を中古で買った。 一眼レフも既にオートフォーカスが主流になっていたけれど、予算の都合で。多数派になりたく