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PERCHの聖月曜日 82日目

41 同食の禁 いわゆる食い合わせてわるいものが多いので、ここに記して注意したい。
豚肉に、生姜・そば・胡荽・いり豆・梅・牛肉・鹿の肉・すっぽん・鶴・鶉などがわるい。
牛肉に、黍・にら・生姜・栗・などがいけない。
兎肉に、生姜・橘の皮・芥子・鶏・鹿・かわうそなどがいけない。
鹿に、生の菜・鶏・雉・蝦などがいけない。
鶏肉と卵に、芥子・にんにく・生葱・糯米・すもも・魚汁・鯉・兎・かわうそ・すっぽん・雉などがいけない。
雉肉に、そば・きくらげ・胡桃・鮒・なまずなどがいけない。
野鴨に、胡桃・きくらげがいけない。
鴨の卵に、あんず・亀の肉がわるく、
雀肉にはあんず、あじ味噌がわるい。
鮒に、芥子・にら・飴・鹿・せり・鶏・雉などがいけない。
魚酢に、麦のあじ味噌・にんにく・緑豆(マメ科の植物)などがわるく、
すっぽんの肉には莧菜・芥子菜・桃・鴨肉などがわるい。
蟹に、柿・橘・なつめがわるく、
すももには蜜がわるい。
橙や橘にはかわうそ、
なつめには葱、
枇杷には熱い麺類、
楊梅には生葱、
銀杏に鰻、
瓜類に油餅、
黍や米には蜜がいけない。
緑豆に榧の実を食べ合わせると死ぬ。
莧にわらび、
乾筍に砂糖、
紫蘇の茎葉と鯉、
草石蚕(ちょうろぎ、野菜の一種)に魚類、
なますに瓜・冷水、
菜瓜になますなどはいけない。
また酢につけた肉に髪が入っているのを知らずに食べると害になる。
麦のあじ味噌と蜂蜜とを同時に食べてはいけない。
越瓜(南越にとれた瓜。皮が白い)と酢づけの肉。
酒のあとに茶を飲んではいけない。腎をそこねるからである。酒後に、芥子や辛いものを食べると筋肉や骨をゆるくする。茶と榧とを一緒に食べれば身体がだるくなる。
和俗(日本の社会)では、わらびの粉を餅にして、緑豆をあんにして食べるとひとを殺すという。またこのしろ(たなごに似た魚)を木棉子の火で焼いて食べるとひとを殺すし、胡椒と沙菰米とを同時に食べるとひとを殺すともいう。
また胡椒と桃・すもも・楊梅とを同食してはならない。
またいう。松茸を米びつの中に入れておいたものを食べてはならない、と。
また南瓜をなますに合わせて食してはいけないともいう。

ーーー貝原益軒/伊藤友信訳『養生訓 全現代語訳』講談社,1982年,p127-129
*原本1713年

Buy from Us with a Golden Curl (frontispiece to "Goblin Market and other Poems" by Christina Rossetti)
Various artists/makers
1862


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