『凪のお暇』
近ごろ読んで面白かった漫画、第2弾。
コナリミサト『凪のお暇』
空気読みすぎOLだった女性の成長談。
会社でも恋人にも空気を読んでばかりいた凪は
ある日全てを捨てて引越しをする。
仕事を辞めて髪も切って、新しい生活環境の中で少しずつ癒されはじめるも、昔の恋人、慎二が現れては辛辣な言葉を放ってきたり
ユル系リア充な隣人男性ゴンとの恋に
つい依存しそうになってしまったり。
危なっかしげに、だけど少しずつ少しずつ自分を取り戻しはじめる凪。
そうすると、ただただ被害者意識を持っていた自分にも実は意外と悪いところもあったんじゃないかと気づいたりもして…
少しネタバレも入るが、
凪に酷い態度をとってきた慎二が実は小学生ばりに子供っぽいだけで今でも凪を好きだったり、お隣さんの母子家庭の儚げで綺麗なお母さんが割りと男らしくて天然で面白かったり、凪が依存しそうになるゴンに実は諦めみたいな気持ちがあったり。
コナリミサトの描く話には、人の奥にあって、普段は隠れたり隠したりしている場所を明らかにしていくような厳しい一面がある。
それでいて、ちょっとしたことで嬉しくなってしまうような些細な喜びや楽しみも描いてくれて救われるような気持ちにもなる。しかもユーモラス。
癒えていく過程って、こんなところを通るのだな、って思ったりする、甘かったりフワフワしたりはしていない、だけど辛いだけでもない大人の自分探しの物語。
2月に5巻が出たところ。
慎二の職場に絶妙な可愛い女の子も配属されてきて、次巻どうなるのか。
かなりドキドキしている。