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ちょっと待った!!お手伝いの報酬は危険です!?報酬をあげる前にお手伝いの意味を教えませんか?

この記事は偏差値70の高校に入学した息子を持つ母の、汗と涙の泥臭い子育ての日常を幼少期からご紹介するものです。 また子供の成長に合わせてその時々の参考にした先生方の本も紹介もしております。ご紹介する先生方の意見を参考にしつつ乗り越えてきたエピソードを面白く、時には甘酸っぱく?ほろ苦く?書けたらいいなーと思っております。
どうぞよろしくお願いします。m(__)m


【この記事は7分で読めます】

報酬型の「お手伝い」の問題点


「食器を洗ったら10円あげる」という報酬型のアプローチは、一見すると子供に積極的にお手伝いをしてもらうための良い方法に見えます。しかし、私はこのような金銭的報酬を用いてお手伝いをさせることには反対です。
以下に、その理由とお手伝いにおける望ましいアプローチについて考えてみたいと思います。

1. 動機が「お金」になるリスク


まず、子供にお手伝いの対価としてお金を与えると、動機が「お手伝いを通して家族を助けること」ではなく、「お金を得るためにやること」に変わってしまいます。子供は発達過程でさまざまな経験をしていくことで、他者に対する配慮や思いやりを学んでいくべきと思っています。
が、お手伝いに対して報酬を設定することで、「助け合い」の精神が育ちにくくなる恐れがあると思っています。

子供の行動が「お金がもらえるからやる」という条件付きのものになると、将来的にお金がもらえないことに対しては無関心になり、家族やコミュニティのために貢献するという大切な価値観が育たなくなるかもしれません。

お手伝いを通して学んでほしいのは「誰かのために行動することが大切である」という価値観であり、報酬が動機となる状況は望ましくありません。

2. 内発的動機を育てる機会の喪失


お手伝いに金銭的な報酬を設定すると、子供の「内発的動機」を育む機会を失ってしまう可能性があります。内発的動機とは、何かをやること自体が楽しく、やりがいや達成感を感じることです。これは特に幼少期から育むことが重要で、自己肯定感や自信につながると言われています。

お手伝いを通して「誰かの役に立てた」「自分も家族の一員として貢献できた」と感じることが、子供にとってのやりがいや満足感となるのが理想的です。金銭的な報酬が伴うと、この内発的なやりがいや充実感を感じる機会が減り、逆に「お金がないとやらない」という外発的な動機に頼るようになってしまう可能性があります。

3. 報酬が常習化するリスク


一度お手伝いに報酬を設定すると、今後も報酬がなければ動かない「常習化」のリスクがあります。たとえば「今日は10円で皿洗いをしたから、次は20円でやってみよう」といった形で、報酬がどんどんエスカレートする可能性もあります。このような状況になると、子供は家族の一員として当然果たすべき役割としてのお手伝いではなく、「お金がもらえる仕事」としてしか捉えられなくなり、報酬がなければ全く協力しない姿勢につながってしまいます。

また、子供は成長するに従って、報酬の額にも満足できなくなり、追加のインセンティブを求めるようになるかもしれません。そうなると、お手伝いが単なる金銭的やり取りに変わり、家庭内での協力や支え合いの意味が失われてしまいます。

4. 家族との絆を深める機会を逃す


お手伝いは、家族が共同で生活を営む中で自然と生まれる役割分担の一環であり、家族同士の絆を深める機会にもなります。たとえば、子供がお手伝いを通じて家族の一員として自分の役割を感じ、「自分も家族に貢献している」という自己肯定感を得ることができます。また、家族と一緒に過ごす時間や経験を共有することで、子供と親の間に信頼関係が築かれます。

金銭的な報酬を目的としたお手伝いでは、このような絆が深まる機会を逃してしまう可能性があります。
親が「ありがとう、助かったよ」と子供に声をかけることで、子供は「家族のために役に立てた」という達成感や充実感を感じ、それがモチベーションになります。このようなやり取りが、お金のやり取りに置き換わるのは避けたいところです。

我が家では3歳ごろに洗濯物干しに目覚めた時に始まりました。
大人は「時間がないからやめて」と言いたくなるものです。でもこの時にやらせてあげないと、ずっとやる機会がなくなります。ココがポイントだと思ってやらせてあげることで、わざわざ報酬を出さなくても喜んでお手伝いする子供になると思います。
堪えどころを忘れずに見守ってあげてほしいと思います。

5. お手伝いの意味を考える機会を与える

私は、お手伝いには金銭的報酬を与えず、むしろお手伝いの意味について子供と話す機会を持つことが大切だと考えています。「お手伝いは、家族の一員として自然に行うこと」という意識を持つことで、子供は他者のために行動することの大切さや、自分の役割を理解していくことができます。また、親としても、子供が助けてくれることに対して「ありがとう」「助かるよ」といった感謝の気持ちを伝えることで、自然な形でお手伝いに対する肯定的なフィードバックができます。

子供にお手伝いの価値や意味について一緒に考える機会を与えることで、報酬を介さずにやる気を引き出し、自発的に行動する力を育むことができます。

まとめ:お手伝いは「家族の協力」の一環として


お手伝いに金銭的な報酬を与えることで一時的な効果が得られるかもしれませんが、長期的には「お手伝いは家族の協力の一環」という価値観が損なわれてしまう可能性があります。子供には、「誰かのために行動すること」や「家族の一員としての役割」を理解し、自分の力で家庭に貢献する喜びを感じてほしいと願っています。

金銭的報酬に頼るのではなく、家族全体での感謝の気持ちや協力の精神を大切にし、子供が自発的に行動できるような環境を育むことが重要ではないでしょうか。


因みにですが


幼稚園の頃から「お手伝いしたら10円ねー」と言って報酬システムを使っていたD君がいました。そのママ友はお手伝いさせてるつもりのようでしたが、私は口出しすることもなく、ただ黙って聞いていました。

彼が小学1年生になったある日、そのママが言いました。「今日学校に呼び出された。」と。内容は「D君がテストでカンニングしたのでお母さん来てもらえますか」という呼び出しだったそう。夕方、公園に来てもイライラが止まらない様子。彼女は真面目に子育てに取り組んでいましたが、子供とのやりとりを見る限りでは苦戦しているように感じていました。

その後であるバラエティ番組で言ってました。
「報酬制でお手伝いをさせると、子供は何かにつけて手段を選ばなくなる」と。私はコレって…😱と思いました。その男の子は2歳下に弟がいるのですが、弟の持っているものを取り上げたり、暴力で泣かせたりしていました。まさに手段を選ばず、、、、😔

まだ小学1年生で良かったと思いたいですが、そのママが報酬制をやめたかどうかは知るところではありません。


最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(_ _)m


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