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映画の途中で、ついつい腕時計を見てしまう

どんなにおもしろい映画の上映中でも、腕時計をチラチラ確認してしまう。

映画の内容がつまらないという気持ちは一切ない。
映画に集中していないわけでもない。
「いまどのくらいまで来てるのか気になる」のだ。

ちなみにこのnoteは、
僕なりの映画の見方を伝えるために書いているわけではない。
僕がついついやってしまう行動に、
「私もやってしまうんです」とか「それは良くないだろ」とか
「最近の若者はこれだから困る」
などといった意見が欲しくて書いている。
映画好きの方や、同年代の方の目に留まって、
ちょっとした議題になれば嬉しい。

ほとんどの映画がサブスクで見られるようになった今でも、
映画館に行くことは趣味の一つだ。
大きなスクリーンで映画を鑑賞することは、
自宅で見るのとは違う「特別感」を味わうことができるし、
映画館に向かう道中や、予告を観ている時間、
さらには、誰と見にいったか、どこで見たか、
全てが映画に付随して記憶になる。

欠点は、お手洗いに行きたくなったとき、ピンチということくらいだ。
余談だが、僕は上映中にお手洗いに行ったことが一度もない。
ひとたび席を立ってしまうと、たとえそれが3分間だったとしても、
その数分に大事なシーンや後につながる要素があるのでは?と気になり、
残りのシーンを全てムダにしてしまう。ような気がする。

その代わり、上映中にお手洗いに行きたくなった映画はずっと覚えている。
いままで一番ピンチだったのは『花束みたいな恋をした』を見たときだ。
中盤くらいから怪しかった。
終盤は、早くカップルが別れて、さっさと映画が終わってほしいという、
穿った見方をしてしまい、
せっかく映画館で観たのに100%楽しめなかった。
(そのあとサブスク解禁されてから自宅でゆっくりと観た)

腕時計の話に戻る。
もちろんマナーとして、
周りのお客さんに迷惑をかけることは決してしない。
スマートフォンはしっかり電源をOFFにしている。
時間を確認するときは、右手の親指でボタンを押し、
G-SHOCKの画面の薄めのライトを点ける。
そして残りの4本の指で一切の光が映画館内に漏れないように
腕時計を覆い隠し、指の隙間から時間を確認する。
なるべく落ち着いたシーンではなく、
光とかがビャー!っとなっているような
激しめのシーンで、人知れずこっそり時刻を確認している。

もちろん、周りの観客に与える影響もしっかり考えている。
時計を見るときは
「つまんないなこの映画、あと何分だ?」
というオーラを出さずに、
「時間が気になるだけなんですよすいません、気にしないでください」
というふうに、背中を丸めて申し訳なさそうにしている。
舞台上映があるときなんかは、特にファンの方も多いだろうし、
時計を見ているのも悟られないように確認している。

上映中に時計なんか見てどうするのか?
僕の場合、いまどの辺りかを確認し、
次の展開だったりを予想しているのだと思う。
120分の上映時間で、時計を見て80分経っていた場合、
ここまでの話をどうまとめる?
この段階であの問題は解決していないぞ?
ここでまた新しい登場人物が?
ラストと見せかけて、もう一展開あるのか?
といったように頭を巡らせている。
ここまで書いて気づいたが、こいつ全然映画に集中していない。
結局、映画に没頭できていないだけなのかもしれない。

映画の上映中に時計を見てしまうのは、
小説を読んでいるときに右手で持っているページ数を確認する感覚に近い。
そろそろ半分、ここから話が動いていくのか?とか
ここからクライマックスに近づいていくのか?など、
ページ数を確認して高揚感を持たせている。つもりである。
これも小説に集中していないだけかもしれない。

音楽ライブに行ったときも、頭の中で曲数を数えている。
ライブをだいたい20曲として、
この曲終わりでそろそろトーク休憩か?
いや、楽器隊だけのインストの曲が挟まるか?
そうこうしてたらあと4曲くらい。
トーク挟まずノンストップでヒット曲が続くか?
ここまであの曲がないということは、アンコールに回されてるか?
とか考えながら見てしまう。
やっぱりライブにも集中していないのかもしれない。

映画館で観ているときも、ライブに行ったときも、
没頭するのではなく、僕は少し俯瞰的な見方をしている。
でも決して評論家のような見方をしているわけではない。

素人なりに、その後の展開を考えながら見ることが
自分にとっては心地よいのだ。
予想している分、裏切りにあったときの興奮は凄まじい。
自分の好きな映画やアニメ、漫画を思い返すと、
予想もしていない大きな裏切りにあったものだった。
ちなみに僕の一番好きなマンガは「セトウツミ」だ。

これは20代の今の僕の見方である。
これから変化があるかもしれない。

このnoteが自分の見方を考える機会となれば幸いです。

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