食べた脂肪を吸収させない薬?(リパーゼ阻害薬)
昨年、アライという肥満治療薬の発売が話題になりましたが、そのような薬なのでしょうか?アライをはじめとする「リパーゼ阻害薬」についてご紹介したいと思います。
リパーゼ阻害薬とは?
リパーゼ阻害薬は、私たちが食事から摂取した脂肪を分解する酵素である「リパーゼ」の働きを阻害する薬です。リパーゼの働きを抑えることで、脂肪が体内に吸収されるのを防ぎ、便と一緒に排出されます。
リパーゼ阻害薬の働き
脂肪の分解を阻害: リパーゼ阻害薬は、リパーゼに結合し、その働きを妨げます。
脂肪の吸収抑制: リパーゼによって分解されなかった脂肪は、そのまま腸を通過し、便として排出されます。
体重減少: 体内に吸収される脂肪の量が減るため、体重減少効果が期待できます。
内臓脂肪減少: 特に、腹部肥満の方において、内臓脂肪の減少効果が期待されています。
リパーゼ阻害薬の主な効果
• 体重減少: 食事で摂取した脂肪の一部が体外に排出されるため、体重減少効果が期待できます。
• 内臓脂肪減少: 特に腹部肥満の方において、内臓脂肪の減少効果が期待できます。
• 肥満に伴う合併症の改善: 高血圧、高脂血症、糖尿病などの肥満に伴う合併症の改善に役立つ可能性があります。
リパーゼ阻害薬の副作用
リパーゼ阻害薬には、以下のような副作用が報告されています。
• 消化器症状: 下痢、油っぽい便、便失禁など
• 頭痛
• 疲労感
これらの副作用は、通常、一時的なものであり、症状が重い場合は医師に相談することが重要です。
リパーゼ阻害薬の種類
リパーゼ阻害薬には、様々な種類があります。代表的なものとして、オルリスタットが挙げられます。オルリスタットは、日本でも「アライ」という商品名で販売されています。
リパーゼ阻害薬の注意点
• 食事療法や運動療法との併用: リパーゼ阻害薬は、食事療法や運動療法と併用することで、より効果的に体重減少を達成できます。
• 医師の指示に従う: リパーゼ阻害薬は、医師の指示に従って服用することが重要です。
妊娠中や授乳中の方、肝機能障害のある方は、医師に相談してください。