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IQ143の作者が描く世界「ゆきおんな」は近代日本文学の金字塔!

北川陽一郎「ゆきおんな」 IQ143の著者が描いた愛と救いの物語

 今はまだnoteで無料で読める作品

ゆきおんな
 https://note.com/mahorobanoyo/n/n9d59e6b45836

まず最初に断っておきたいことがあります。

私は作者に頼まれて何かを書いていたり作品を読んだわけではないということです。

「雪女」「ゆきおんな」というワードで偶然に見つけたサムネの文章に惹かれて、この長い小説を読んだ、ということです。

そもそもこの作品は3か月ほど前にアップされたようで、創作大賞に応募されていたようなのである。

頼まれていればもっと早く読んで書いています。

 

作者は、ほとんどすべてのnoteの応募者がするように、知人や友人には何も知らせず頼んでもいないようなのである。普通告知して頼んでおけば、コメントも入るしスキもたくさん入る。何もしなかったと、コメント欄で教えてもらった。

これだと応募しても100%無理で、要領よくスキとかコメントを入れてもらわないと誰も読むことはありません。

 

しかも長編はnoteでは圧倒的に不利ということも知らなかったらしい。

だからこれは私の純粋な感想であり、感動なのです。

文学部出身の私が、この作品をなぜ「近代日本文学の金字塔」とまで思うようになったのか?

本当の愛とは?

本当の救いとは?

少しでも気になるのであれば「ゆきおんな」はぜひ読むべき作品の一つです。

万人に賞賛されるような事象や文学、芸術、政治、法律…などは存在していない。

例えばかのヒトラーさえ、好きだという人もいたし、賞賛する人もいた。

ヒトラーの「Mein Kampf(マインカンプ)」日本での題名は「我が闘争」を読んで、その考えや行動に同意する人たちが一定数いるのです。

「Mein Kampf」を読んでみると、その内容は「強さ」にあふれ、どこかワグナーの交響曲を聴くような壮大さを感じるらしく(ヒトラーに心酔する人は)一部に根強いヒトラー信者となるようだ。

しかし学生時代に読んだ「Mein Kampf」は独善的で民族至上主義に満ちていた。

というのが私の感想で、ほとんどの人はそう考えるだろうと思います。

少なくともジェノサイドを実践したナチス、ヒトラーを肯定する人はほぼいないでしょう。

それでもヒトラーが好きな人はいるのです。

横道にそれましたが、良いものをよいという素直な心と多くの人の応援こそが、日本の文学、芸術、あるいは文化の成熟や発展を促すものと私は考えています。

■皆さんは本を読んで泣いたことがありますか?■

 

ほとんどの人は「ない」と答えるのではないでしょうか。

実は「泣く」ほど心揺さぶられる作品に出会えれば幸運なことです。

そして読後に「もう一度読んでみよう」と思える作品に出合える確率はかなり少ないともいわれます。

 

小説やいわゆる芸術作品は、見る人読む人の感性や興味、知性などによってその評価は全く変わってしまうので、全ての人が「泣く」ような作品もなければ、「素晴らしい」と思う作品もありません。

 

従ってここに私が何度も泣き、そしてここ2週間ほどの間に2度も読んで最高に感動した長編小説(短編じゃないのです)をお勧めしても、人によっては泣かないかもしれません。
私は2度丹念に読んでその都度、コメントして足跡を残していますので、あわせて読んでみてください。

作者は「ホラー純文学」と言っていますが、私は読者の立場から「ホラー+ミステリー+純文学」と考えました。

ミステリーとしても普通に本屋にあるミステリーよりはるかに面白いのです。

ホラーとしても純文学としても大傑作作品なのです。

これは読んでみると分かります。

 

もちろんホラーとしては異色の作品で、泣けるホラーであり、純文学としても素晴らしく、名文で書かれており、現代作家でこのような魅力にあふれた文体で描かれている作品は非常に数少ないと思います。

というか、現在ではほぼお目にかからない。

 

皆さんも「文章」に魅力を感じた作品は少ないのではないでしょうか?

 

私が2回以上読んだ本はほとんどないのですが、この「ゆきおんな」は読み終わってすぐにまた最初から読み直しました。(本1冊分の長編小説ですよ。2回目もすごく面白く読めました!)

この作品は11回に分けてありますが、当然ですけど、最初から読まないと何のことかわかりませんので、最初からお読みになることをお勧めいたします。
間違いなくあなたの心は揺さぶられるでしょう。

■知性が揺さぶられると思います。何しろこれを書いた作者はIQ143もあるのだそうです(おお!すごい!)■

途中に出てくる、呪いを解くという「歌語り」の謎に挑戦してみるのもよいでしょう。

作者は最後にヒントを出すということはせず、すべて開示されています。

ちなみにIQ132でぎりぎりメンサ会員の私(笑)にもこの謎は解けませんでした。

おそらく作者は誰もわからないだろうと考えているのではないかと思います。

IQ143の人が仕掛けたトラップはたくさんあります。

1度目に読み終わった時、現代文学の金字塔、とコメント欄に書きましたが、2度目の印象も変わりませんでした。

作者の方は恐縮しておりましたが、この作品は本として世に出れば、海外でも圧倒的な支持と評価を受けると思います。

映画にも向いているため、いずれ #映画化  されるのではないでしょうか。

この作品は最初に「戦うことを決意した」とあるため、バトルのようなものを連想するかもしれません。

しかし、すべては論理と五感により終章へ向かいます。(この最終章がまことに素晴らしい)

論理による解決という小説は、傑作作品が多い #東野圭吾  を思い浮かべます。

特に女性は万感胸にせまる思いを抱くでしょう。

読後の余韻も素晴らしく、藤村の「破戒」を読み終わった時の感動を思い出したほどでした。

この作品が埋もれたままになっているのは日本の損失とも思います。

将来的には世界の損失につながると思う。

昔のように気骨のある編集者とか、影響力のある作家の目に留まることを切に願い一文を投稿しました。
発掘した人はおそらく大きな栄誉を得るだろうと確信します。残念ながら私にはそつちの力はない。
読んで感動したらぜひこの記事をシエアして、応援して頂ければ嬉しいです。
作者とのコメント欄での交流から本当にこの作品を応援したくなりました。

余談ですが、作者のアカウント名も気に入りました。

「まほろば」というのは故三島が好んで使った言葉ですが、私もまた色々なところでよく使っています。

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