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雪月風花、人間の矛盾

人の美しさに限った話ではないと思います。

「人はどこに向かっているか」
色んな解釈があるかと思いますが、そのひとつは「死」だと思います。
生まれた瞬間から、誰もが死へ向かっています。
人は、生まれてから色んなものにふれ、失敗し、成功し、何かを学び、忘れ、誰かに憧れ、失望しています。
花は、種から芽が出て、花が咲き、枯れ、土になる。
花の滑らかな流れと比べると、人は遠回りしているように見えて、滑稽かもしれません。
でも、その遠回りに流れていく様すらも自然なことなのかもしれません。

意味。
「意味があれば価値で、意味がなければ無価値」ということを含んでいるようで、この言葉はどうも重たく感じてしまいます。
公園に咲いたひまわりは、意味を持ってそこに咲いたのでしょうか?
意味のない花に美しさを感じるのに、何かと意味をつけたがるという矛盾。
その矛盾を生きるというのは、人間だけができることなのかもしれません。

人間と他の生物の違いとして、「時間意識の獲得」というものがあるそうでうす。
過去があって、今があり、未来がある。
今だけではない時間の存在を知っていること。
そこから、「矛盾」が生まれたのかもしれませんね。

矛盾を隠せば、そこに意味を見出すことができるのかもしれません。
でも、「矛盾を生きる」という人間の才能を手放してしまう必要もないのだと思います。
どんな意味も、矛盾も、美しさも、美しくないものも。
人から自然とにじみ出ているものだと思います。

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