自分を大切にって具体的に何をすることなんだ「夫婦関係が良好になったきっかけ①」《四コマ漫画+エッセイ》
「もっと自分を大切にしなよ!」
なんて事を言われるような
ハチャメチャな生活を送って
いたことはないが
自分を大切にする
を意識して生活したことが
なかったため
その言葉に直面した時
私は非常に困惑した
もう10年以上前の話
夫婦として互いに思いやりも持てず
互いが互いを敵認識していたころ
夫の浮気が発覚し、それをきっかけに
私達は「夫婦再生」を試みることとなる
当時私は非常に傷ついており
元々低かった自尊心は
地に落ちていた
ネット上を波乗りし
傷ついた己の魂を浮上させるべく
ヒントを求め彷徨っていた時
「自分を大切にしている人は
人からも大切にされる」
私はこの言葉に強く心惹かれた
元々単純な人間なので
「夫に大切にされなくなったのは
私が私を大切にしてこなかったからなのでは」
となんだか妙に納得してしまったからだ
そして私はとても打算的な人間でもあるので
自分を大切にすることで夫婦関係が
好転するのならばそれは一石二鳥
好転しなかったとしても自分にとっては
プラスでしかないからね
具体的に何をすればいいのか
全くピンと来なかったが
溢れる情報を要約すると
自分の魅力を十分に理解し
それに見合った言動、思考、習慣を
己にあたえること
と私は理解した
自分に自信があって
自分を好きだと思える人にとっては
息を吸うように簡単なことなのだろう
当然私はそれの真逆をいっており
自分に全く自信がなく、それ故自分の正義をおしつけ、去勢をはる、なのに嫌なことをされても嫌だと言えず、我慢をし続ける
無茶をしていないと自分を認められず
激しい運動を体を痛めるまでやり続ける
ファミリーパックのお菓子は数袋
一気に食べ尽くさないと気が済まなかった
自分にお金をかけられず
安い物が欲しい物になっていた
そしてそんな自分を
常に自分が責め立てていた
さてどうしよう
何からどうしたら
自分に自信なんて持てるのか
自分を好きになれるのか
鏡に写る姿を
私はぼんやりと見ていた
ツルツル頭に
ケアを怠けたアトピー体質の肌は
ガサガサ、掻きむしった跡が
ケロイドのように黒ずんでいた
私の肌を私が大切にしないで
一体誰が大切にしてくれるのか
全てにおいて
そういうことなんだね
長い年月私が私を
粗末に扱ってきたということか
わかること、出来ることから
少しづつやってみよう
私は保湿剤を優しく丁寧に
体に塗り込み、処方された薬も
これまた優しく丁寧に塗ってみた
1ヶ月程したころ、私の言動にさほど
興味を示さなかった夫が不意に言った
「背中の届かないところ塗ってやろうか?」
軽やかな声は優しさをまとっていて
何故あなたが嬉しそうなの?
と不思議な気持ちになったことを
覚えている。