初めてのカツラ『3歳でかつらデビューした時の記憶』《四コマ漫画+エッセイ》
殆ど記憶には残っていないけれど
初脱毛は私が3歳の時、
ひな祭りで母が私の髪を結ってくれてる時
に発見したと聞いている
慌てた母は私を病院に連れて行ってくれたけど
数ヶ月の間に髪も眉も睫毛も全て抜け落ちたそう
今から50年近く前の話、ネットもSNSも
無い時代、母はどうやって病院を探し出したのか
何科にかかればいいのか、どんな前例があるのか
今ならすぐだけど、当時まだ20代の母の不安や孤独を想像すると結構辛くてしんどい
子供の髪が抜け落ちた時
親は二つの選択肢を迫られる
かつらを被せるか被せないか
私の親は被せるを選択をした。
当時医療用のかつらはなかったのか
定かではないけれど私は有名かつら販売所
○デ○ンスに母とおもむき初めてのかつらを
作ってもらった。
小さな田舎町でかつらが出来上がるまでの
私はどうしてたのだろうか、全く記憶はない
多分帽子か何かを被って過ごしていたと思う
町の人も一緒に遊んでくれた友達も
急に髪が無くなった子、急にかつらを
被り出した子にどんなリアクションを
とったのか、どんなふうに接してくれたのか
これもまったく憶えてないけど
まぁびっくりさせたよね
唯一当時憶えてる事、
姉の授業参観に母に連れられて行った時
授業をしていた先生が突然(だったと思う)
「かつら被って可愛いね〜」
とみんなの前で言ったこと
一斉に注目されて、なんだかびっくりして、
よくわからないけど悲しいような、
怖いような気持ちになって母のスカートを
ぎゅっと掴んだ事が私のかつらデビューの
一番古い記憶。
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