ambie再評価の流れ……いや、やっぱアカンか
ambieとは、まるでイヤーカフのように装着するイヤホンである。
正確に言うと有線モデルのambieもあるが、ここではワイヤレスのものについて話す。
以前も記事にしたが、自分はカナル型(耳栓型)のイヤホンをするとすぐに頭痛がする。そのため、現在は骨伝導イヤホン、ネックスピーカー、開放型ヘッドホンを使用し、それを回避するようになった。
そんな中で注目したこのambieは、耳の中にイヤホンを入れるのではなく、耳の穴の手前で音を鳴らして音を流し込む仕組みだ。
例えるなら、小さなスピーカーを耳に近づけてるようなものだろうか。
イヤホン自体が耳に入ることはないので、自分のような人間でも頭痛が起きないのではないかと思ったのである。
昔使っていたソニーのイヤホンにも同じような仕組みのものがあり、それは頭痛が起きなかったので、いける可能性が高いと思ったのも惹かれた理由だ。
※2万越えになっているが、本来は7000円の製品。
しかしそのソニーのイヤホンは、耳たぶに引っ掛ける部分がポキポキ折れまくる不具合・・・というか素材の問題があった。
そして音質は当然よろしくない。あとめちゃくちゃコードが絡まる。
それもあって、骨伝導イヤホンを使い始めてからは完全に出番が消滅した。
それと比較して、ambieは音質もそこそこ良いらしく、うるさい環境でも使えるということをe-イヤホンの動画で言っていた。
それを信用して買ったのだが・・・。
【使用してみての感想】
ambieの購入理由は、上記の体質的な問題のこともあるが、骨伝導イヤホンに代わって外出時に使う用として…という理由もあった。
自分の今使っている骨伝導イヤホンは、音質もそこそこ良くてバッテリーも8時間持続する。だが、頭の後ろに硬いコード部分が伸びているし、耳にかける形になるので、長時間使うとさすがにじわじわと痛みのような何かを感じるようになるのだ。
・・・あとマスク外すときに高確率でひっかかる。地味にイラッとする。
一方のambieは骨伝導イヤホンよりも軽い。
そして着けるのも耳のフチである。
バッテリーは5.5時間しかもたないが、常になにか聞いているわけでもなければ一日はもつ。これは使えるはずだ・・・!
しかし実際に使ってみると・・・?
そうなのだ。実際に外に出て使ってみたところ、
思っている以上に外だと聞こえにくい。そしてだからといって音量を上げると、普通に耳に負担がかかる気がする。
なんと自分の持っている骨伝導イヤホンの方が使用感は上だったのである。
そしてambieは、音量の上げ下げがボタンの長押しというのも地味に使いずらい。
骨伝導イヤホンのポチポチ押すだけでどんどん音量が上げ下げできる形式と比べると、同じ音量にするまでに何倍も時間がかかる。
しかもこの挙動は設定アプリから変更できない。
ボタンを押した際の動作変更に「音量」関連をなぜ組み込んでくれないのだろうか・・・。
さらに言うとつけるのが面倒なのだ。
ambieはイヤーカフ形式なので、肉の薄めな耳の上の方から本体を通し、下におろす感じでつける(人によるが)。
この時点でもうめんどくさいが、当然それを両耳だ。
そして下ろす位置で音質が変わってしまうので、いい位置になるように調節する手間もある。
サッとつけることのできる骨伝導イヤホンと比べると、装着の簡単さは勝負にならない。
さらにさらに、音声アシスタントも最初に一回起動したのみで、それ以降はなぜか起動しなくなり(故障?)、「なんだこの商品…」と放置することになった。
結構高かったのに・・・。
【起死回生のお部屋用】
すっかり使わなくなってしまったambie。
しかしあるとき天啓を授かった。
「外じゃなくて、部屋で使えば良いんじゃね・・・?」
そうだ、部屋で使う分には音量を必要以上に上げることもないだろうし、
トイレに行こうが動画やポッドキャストを聞いていられる。
しかもネックスピーカーよりも軽いし、首に負担がかからない。
さっそくPCと連携させて使ってみる。
おやこれは・・・?
良いかもしれない。
音量は最初に設定したものからそんなに動かすこともないし、
ネックスピーカーより体の負担は少ない気がする。
耳元だけで鳴っているので、木造住宅でも階下や外に音が漏れることもないだろう。(ネックスピーカーはめっちゃ音漏れする)
使い道、見つかったか・・・!?
【見えてくる問題点】
ambieを部屋の中で使い始めて少し経った。
問題点、あります。
まずは耳への負担について。
ambieはイヤーカフみたいな形式で、イヤホン部分を耳の穴には入れない。
だから頭痛は起こらない・・・と思っていた。
だが実際使っているとなんか違和感があるのだ。
明確に耳に負担がかかっている。
外出時に負担を感じたのは音量のせいだと思っていたが、
どうやらイヤーカフという装着方式が影響しているのか・・・?
例えるなら、指先を眉間に徐々に近づけた時に発生する違和感を耳に感じるというか・・・いやわからないかこの例え。
そしてバッテリーについて。
外出時は5.5時間という持続時間は問題ではないと思ったが、部屋の中となると話は別である。
部屋での使用時間は余裕で10時間を越える。
自分は四六時中何かを聞いていることに今回気付かされた。
そして当然だが10時間もたないambieはバッテリー切れを起こすので、充電が必要になる。
耳から外して、ケースに入れて、充電。
充電完了までしばらく待って、またケースから出して、めんどくさい装着手順を再度行って・・・。
これは・・・アカン。
【ambie、卒業か】
残念ながらカナル型がダメな人間はambieもダメな可能性がある。
もちろん自分も、調べた上でambieを買った。
「カナル型はダメだけどambieはOKでした!」みたいなレビューを見て。
しかし自分はダメだったようだ。
外でも、部屋でも、無理だ。
そして単純な耳への負担以前に、操作性や性能面への不満も多い。
そういえば、ambieを買うときに迷ったのが、ソニーのLinkBudsだった。
これは耳に入れる部分に穴が開いている特殊なイヤホンで、外の音も聴きながら音楽もなかなかの高音質で楽しめるという面白い製品だ。
しかし「ポロッと落ちることがある」という意見があったり、穴が開いているとはいえ耳に本体を入れるのは確実に負担になる予感がしたのでやめた。
残念ながら購入して試すわけにはもう流石にいかない。
最近は散財が過ぎる。
ちなみにLinkBuds Sといういかにも後継を思わせる新製品を最近ソニーが出したが、なぜかカナル型になってしまった。意味不明である。
なにはともあれ、この頭痛問題を解決してくれる
最高のイヤホンがいつか登場することに期待したい。
この記事が購入を考えている人への一助になればと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?