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徒然:都会の溶ける時間

滲んだ灯りが、
ゆっくりと形を変えていく。

遠くの空は白み始め、
かすかな金の輪郭がビルの隙間を染める。

足音もなく、声もなく、
ただ光だけがそこにある。

揺れる影は長く伸び、
街の輪郭をやさしく包み込む。

夜の残り香が淡くほどけ、
今日という名の色が広がる。

まだ誰もいない街、
その片隅で光だけが街路をそっと撫でていた。

fin

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