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徒然:木漏れ日の縁側

木の葉をすり抜けた光が、縁側に細やかな模様を落とす。
湯気の立つ湯呑みを手にしながら、ふと遠い日々がよぎる。

駆け抜けるように過ごしたあの頃、心を燃やし、
幾度も風にさらわれながらも、ただ前を見ていた。

指先に残る木の温もりが、
今ここにいることをそっと教えてくれる。

あの忙しさも、笑いも、戸惑いも、
すべてが積み重なり、この縁側にたどり着いた。

fin

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