「カンボジアで豚を見たから」
新卒で物流会社に就職した夫が履歴書の志望動機欄に「カンボジアで豚を見たから」と書いたと知って発狂した。
自分が逆立ちしても思いつかない文章表現すぎて、嫉妬に狂う。自分には文章の才能がまるでないと嘆き狂う。
夫は本を読まないし文章も書かない。
読むのも書くのも苦痛。だからよく読みよく書く妻の様子をいつも信じられないものを見る目で見てくる。
「才能がない」と自ら切り捨てることで、才能を見ないようにしている。というようなことが今日読んだ本に書いてあった。
本当に才能がないこと(自分ならたとえば絵画とか物理学とかボルダリングとか)で「才能がない」と嘆くことはありえない。
才能のなさを嘆きたくなるのは、本当は才能があるからだ。磨く余地、可能性があるからだ。
そもそもない才能を「ない」と嘆いてもしょうがないないことは本能的に知ってるはずだから。労働の才能がないことなんか、自分はむしろ誇っているフシまであるのだから。