地方のミレニアル世代が「ジブンゴト」にできるコミュニティを。
久しぶりに note に投稿します。
坂上北斗@高知です。
地方課題の解決に関心あるミレニアル世代を中心としたコミュニティ「まんまる高知」
2019年11月、"課題先進県" と呼ばれ少子高齢化が進む高知で、ミレニアル世代を中心としたメンバーが集まり、「まんまる高知」と名付けたコミュニティが発足しました。
(現状、まだまだコミュニティとはなにか?ということも、試行錯誤しながら走っているため、コミュニティ界隈の諸先輩方におかれましては、あたたかく見守っていただけますと幸いですm( _ _ )m)
僕は、「ボイス&トーン」として、コミュニティ運営チームに関わっています。
まんまる高知については、別途公式 note をつくって、皆さんに紹介していければと思いますが、コミュニティが「何をやるか、何故やるか、どうやるか?」「どんな空気感のコミュニティにするか、どんなメッセージを発信するか、どう発信するか」ということを運営チームと一緒に考え、設計する役割です。
コミュニティとの出会い
お金や地位といった物的報酬ではなく、熱量と共感、関心軸でつながり活動が広がる「コミュニティ」。
僕が初めて関わったコミュニティは、Web 制作者の学び合いのためのコミュニティ「ウェブクリエイターズ高知(通称 WCK)」です。
高知という "陸の孤島" で、技術やトレンドの変化の激しい Web 制作の仕事を始めた僕にとって、WCK に参加することは、最新情報をキャッチしたり、自分の仕事を客観的に見る上で重要でした。
のちに「コミュニティ」という考え方を知り、2018年からは WCK の 2 代目代表に。コミュニティリーダーが集まる「コミュニティリーダーズサミット in 高知(CLS高知)」に参加。
これからの時代は、指示命令型のピラミッド組織だけでは成り立たず、共通のテーマに価値を感じるメンバーが集まり、熱量をブーストできるコミュニティ型のチームの存在が大きくなる。そんな思いを強くしました。
コミュニティに若手が参加しない!?
「コミュニティ活動に若い人がなかなか参加しない」という言葉を、コミュニティの運営側になって聞くことが増えました。
特に、「運営に関わる人」の若返りを図れずにいる地方のコミュニティは少なくないようで、WCK の代表を、初代の杉本さんから引き継いだ時には、複数のコミュニティ運営者から「すごいことだよ」と声をかけてもらいました。
なぜ、地方において、若手がコミュニティに参加しないのか?
個人的には、4 つの構造的な理由があると考えています。
1. 地方では、コミュニティ文化が浸透しているインターネット業界やスタートアップで働く人の絶対数が少ない
2. 地方中小企業の「若手」は、目の前の仕事に必死で、平日の夜や休みを返上して勉強会に参加できない
3. そもそも「若手」が、自分の判断でコミュニティ活動やセミナーに参加する権限がない
4. 3 の権限をくれない管理職と同年代が中心の(ように見える)コミュニティへ参加することが、魅力的に思えない
とある勉強会で、
「最近の若者は、飲み会に参加しない。お酒を飲まない。」
とおっしゃった議員の方に、
「高知の若者は、他の世代と大きく変わらずお酒を飲みますよ。ただ、会社の上司と同じような世代の人たちと酒席をともにすると、言いたいことが言えなかったり、説教されたりすると考えて、気が進まないんじゃないでしょうか」
と答えたところ、「もっと詳しく聞かせてほしい」と言われて、その後一緒に飲みに行きました(笑)。
何が言いたいかというと、年齢・知識・経験が上回る「先輩」たちがコミュニティの中心にいると、「自分の考えや意見を素直に出すことができない」「気を使いそうで、楽しめない」と思ってしまう若手が多いんじゃないかってことです。仮説ですが。
もちろん、コミュニティに参加する人たちは皆さん、フラットに立場や役職関係なく交流しようとする人が多いので、上記の心理的ハードルを乗り越えて参加してみれば印象が変わると思います。
しかし、現実的には職場の上下関係を重ねてしまうからなのか、職場の上司にあたる世代に苦手意識を持ってしまう人が一定数いるように感じます。
(歳を重ねても、若い世代の人たちに飲みに誘ってもらえる大人でいたいなー)
P.S.
先週末に開催した「ふくらむ(活動したい人と、活動している人をつなぐ若手の交流会」では、異なる世代の人たちとディスカッションしたいという意見が多数聞かれました ^ ^(仮説は外れたかも)
外のモノサシを知り、何かに情熱を注ぎたい若者は、地方にも存在する
社会人になって 2-5 年、仕事もある程度、自分で考えて行えるようになり、少し引いた目線で自分の所属する組織を見ることができるようになった 20 代の社会人たち。
その中で、特にエネルギーが高く、既存の組織に与えられた権限や役割だけでは不完全燃焼している人がいるように感じます。
これは偏見かもしれませんが、熱量と好奇心、課題認識と向上心の高い人たちは、学生時代や社会人 1 年目を首都圏や大都市圏で過ごし、プラスもマイナスも含んだ様々な理由で、高知に U / I ターンしているケースが割合としては多い感じがします。
彼らは、外のモノサシを知っている。高知を中からも外からも見て、首都圏と高知の違いや課題を感じていて、何かしたいと思っている。
ただ、きっかけがなかった。
同じような感覚を共有できる仲間がいることに気づけてなかった。
「じゃ、きっかけを作ればいい」
「同じ感覚を共有できる場があればいい」
そんな感じで声を掛け合って集まって、立ち上がりつつあるのが、「まんまる高知」だと思っています。
高知発の「地方課題の解決」を関心軸として、「アクション」を起こし、「現状を変えていく」、知識と熱量の交換だけではなく、ともに活動する中で気づきを得て、自分たちをアップデートしていく。そんなチームでありたいし、行動を起こしたい人たちが集まるコミュニティにしたい。
"内なるモノサシ"に突き動かされた若者の一歩から、新しい時代が始まっていく
上場企業の倒産を経験したことと、新しいテクノロジーやサービスによって、「正解」が劇的に変わっていく Web 制作の仕事を通じて、僕はいつからか「変化できなくなる日が来るのが怖い」と考えるようになりました。
純粋な好奇心と、新しいものを取り入れていくチャレンジ精神と行動力。
これが、今の時代のキャリアと事業の成長に必要な前提条件だと思います。
「昔は良かった」と過去の栄光に頭の中が支配されると成長が止まる。
そこまでいかなくとも、「今のままで良い」と思うと黄色信号。
今に満足して、肩を組んで笑いあっているように見えている人にも、もっと素晴らしい社会、もっと自分らしい自分を心のどこかで望んでいるんじゃないかと思うことがあります。
***
だから、最初の一人が一歩を踏み出す。
最初は、誰もついてこないかもしれない。
どんどん歩いていくと、かつて隣りにいた仲間の顔が見えなくなって、やがて声も聞こえなくなる。
一人で歩いていくことに寂しさを感じるかもしれないけれど、そこから自分の声が聞こえ出す。
本当にやりたいことや、何のために、この場所で生きているのかを考え出す。
価値判断の軸ができてきたとき、隣に一人、振り返ると同じように前に踏み出した人たちの顔が見える。
***
外の世界へ踏み出して "外のモノサシ" を獲得した人が、視野を広げ、さまざまな打ち手を考えられるみたいに、自分が課題と感じていること、本当はやってみたいこと、誰かの役に立ちたい想いといった "内なるモノサシ" を深く感じられるようになれば、心に火が灯り、その熱は無限のアイデアと行動を生み出す原動力になるんじゃないだろうか。
そんなふうに思います。
内なる声に耳を傾けて、それを誰かと分かち合う。
そこからスタートして、大きな "まんまる" になっていければと思います。
チームの名前が決まって、活動が動き出して、ロゴマークができて、共同代表の名刺もできました。活動を大きくするのはもちろん、情報発信も増やしていくので、「まんまる高知」を応援してもらえると嬉しいです。