見出し画像

終わりゆく僕のあれこれ。

こんばんは、たとえ太陽が昇っても私の心は何時も真夜中、トゥインクル・コーポレーション所属の単独屋、ジャパネーズのウネモトモネで御座います。

昨日事務所ライブ。前回のnoteで絶対に優勝すると宣言し(多分3人くらいしか読んでいない)、めちゃくちゃ好きなコントを披露したけれど、お客さんの好みに合わなかったようで全然票が入らず10組中6位でギリギリの残留。コントやってた時は愉しかったんだ。そんでもって恥ずかしいことにお客さんも愉しんでくれていると思ってた。優勝はしていなくても上位には入ってるんじゃないかなぁと思ってしまっていた。しかし結果は全然そうではなくって。周りの人に訊いてみても「あまり好みじゃなかった」とか「お客さんそんなに盛り上がってなかった」とか。エゴサをしても愉しんでいたお客さん見つからない。僕と相方しか愉しんでなかったのだろうか。そしてそれを「俺と相方だけ愉しんでたらそれでええんや!」と思えるメンタルの強さが僕にはない。

2023年。ここまでで40本の新ネタを作ってきた。年間平均新ネタ本数60本くらいの僕からしたらかなりのハイペース。最初は月6本でもひーひー言っていたけれど、今は月10本でもそれなりに慣れてきた。脳のスタミナなのだろうか、そういうのは多少鍛えられたのかと思う。しかし、その40本の中でもかなり上位の好きなコントが全く受け入れられなかった。うん。白状するが、ジャパネーズに取り置きをして下さった方が8人も居たのに7票しか入ってなかったんだ。1人確実に「ジャパネーズを楽しみにして来たけど面白くなかった。」という人が居た。

2004年。芸人になりたいと思った時の僕。根拠はないが「自分にはお笑いの才能がある」と思って居た、はず。じゃないとさすがに芸人を目指さなかったと思う。多少なり勝算は在ったんだと思う。自分の中に。2010年にNSCに入ってネタを作ってやり続けて、自分の才能を肯定出来る時も何度かあったような気がするけれど、その自信も徐々に徐々に磨り減っていって。「30歳までに売れなかったら、辞めることも考える。」と親にも言っていたけれど、売れてないまま30歳を超えて、そこからまた7年が経とうとしていて。一向に売れる気配も兆しも無くって。自信は刻一刻と減っていって。

2023年。今年の7月から毎月新ネタ15本書くライブが始まる。事務所の社長さんが提案してくれて始まる新ネタライブ。今まで自分発信での単独ライブ、新ネタライブは50本くらいやってきたけれど、他人から提案されてやるソロライブは初めて。更に今まで12年間月平均4~5本くらいのペースで書き続けてきた僕にとって、月15本という未知の領域。「売れた人たちはその過程で1度くらいは血反吐を吐くような努力をしてきている」と仰っていた社長。そしてその努力を僕らに経験して欲しいと思って下さった社長。

僕はこの15本新ネタライブを最終試験のようなものだと思っている。1年間で180本新ネタを作ってみて何も結果が出なかったら、それはもう「芸人を辞めなさい」という神様からのお告げなのだと思う。というか多分その状況で続けられるメンタルの強さが僕にはない。たったの1ヶ月の努力が報われなかっただけでこんなにも心が闇で覆われるんだもん。もうお酒も抜けているのに。全然心が晴れない。余裕で病みツイート出来る。実際こうして病みnote書いてる。

でもそうだな。芸人辞めたら何をしたらいいんだろうか、この人生。東京を離れてアルバイトしながら家賃2万円くらいの風呂なしの家に住んでアルバイトの時間以外は安酒を呑みながら絵を描いて、それをぬいぐるみたちに見守ってもらう生活をしようか。多分お笑い番組は一生視られない身体になっているだろう。SNSは絶対に辞める。

2004年に芸人になりたいと思った原因不明の自信に満ち溢れていた宇根元少年は、19年後の自分がこんな文章を綴っているなんて夢にも思っていないだろうな。少年よ、君の人生は君が思っていないくらいに絶望的なんだよ。

僕の代わりはいくらでも居る。上位互換がうじゃうじゃ居る。ウネモトモネという芸人が消えてしまっても、この世界には何の影響もない。始まらなければ良かったな。始めてしまわなければ良かったな。人生唯一の恋人と別れた時にも全く同じことを思った気がする。だからもう恋愛は始める気はない。恋愛は相手が居るから振ってもらえるけれど、芸人人生は独りよがりだから誰も振ってくれない。終わらせることが難しい。苦しい。まぁでも家庭環境とかが変わったら辞めざるを得ない日も来るのだろう。だからこんなことで悩み苦しめている現状すらまだまだ地獄の入り口にも辿り着いていないのかもな。

そんな今日も昼過ぎからライブだ。心にこんなドス黒い闇を抱えた人間が舞台上でコントをして誰が笑うんだろう。

8本腕のタコ魔人。右に4本真っ赤な鉈を。左に3本黒い斧。残りの1本は昨日ネイルをしてもらいました。9つのどんぐり眼で狙いを定めて振り下ろす。九頭龍閃には2つ足りないけれど、ウネモトモネの急所を確実に捉えて抉り潰す。飛び散る血液。混ざり合った赤血球と白血球。いちごミルクみたいな色した鉄の味。僕が最後に視た景色。タコ魔人には犬歯が4本。八重歯が案外可愛らしい。ちりぢりになった僕の肉体。肉塊。急ぐ人たちの立派な革靴がそれを踏み潰して擦り潰して。アスファルトにこびりつく。なんだか嫌な臭いがするな。人生で始めて煙草を吸ったあの娘の吐いた煙。副流煙で満たされる。破裂。破滅。滅滅滅。始まらなければよかった。始めてしまわなければよかった。暗転きっかけを伝え忘れた。照明さん、雰囲気視てちょうど良い所で暗転下さい。暗転下さい。暗転下さい。暗転を下さい。


この記事が参加している募集