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#012 タロイモエグエグ

この写真は、カウアイ島の北部、ハナレイにあるタロイモ畑。
じつは我が家にも、ここから持ち帰ったタロイモがあるんです。

タロイモには500ほどの品種が存在する中、流通種となると100未満だとのことで、代表的なものとして
Moʻi(モイ)、Lehua(レフア)、Haʻakea(ハアケア)
などがあるらしい。

で、そのタロイモを蒸してから、少量の水と合わせて搗いて、緩いペースト状にしたものが、ポイと呼ばれる食べ物です。
紫色と灰色の中間色のような風合いの、ハワイイアンの主食にして、ソウルフード。

古来からの伝統食ではありますが、スーパーなどでも手軽に買うことができます。

例えばこの写真のタロイモはレフア。って黒マジックでひとつひとつ書いてある。

調べたところによれば、レフア種は他のものに比べてエグ味が少ないとのこと。
しかし以前、試しに自宅のタロイモの葉を蒸して食べてみた際はけっこうエグエグしましたから、すると我が家のはレフアではない、のかなあ。

鉢植えにして7年ほど育てていたそいつを、昨年は株分けして、地植えにしてみたわけです。
で霜が降りる前に、地下のイモ部分を収穫。
ようし、これでポイをこしらえてみよう、と。

そんな次第で、適当にカットしてまず蒸籠で蒸して、ポイを作る前に試しに口にしてみたらば、ものすごいエグ味でとても食べられぬ。

この美しさに潜む、口中への攻撃性。 やむを得ず、土に還しました。

エグ味というのは、野菜に含まれるシュウ酸が唾液中のカルシウムと結合してシュウ酸カルシウムの結晶となり、それが、口中粘膜にチクチクとした刺激を与える作用のことだそうです。

そもそも、エグ味という形で知覚するシュウ酸カルシウムの結晶による粘膜への攻撃は、野菜が自然界で生き残るために、動物による摂食を防ぐ自己防衛機構なのだとも言われています。
それを、ああだこうだ様々に処理を施すことで食用に転じさせ、ノウハウを蓄積させてきたのが、人類の歴史でもありますよね。

ほうれん草やタケノコなどでも、エグ味を感じる場合があります。
このタロイモも例えば、蒸すのではなくて、米のとぎ汁で下茹でをしたら、エグ味の除去になるのかどうか。

いやいや、ハナレイの路傍に落ちていたのを拾ってきた我が家のタロイモは、そもそも食用目的ではない研究栽培品種だったりするのかもしれず、いずれそのあたりを解明したいと思っているんですが、さて。

こんなふうに根っこも紫色なんですよ。

最後にこの写真。スーパーで買える、パウチ容器入りのパーソナルサイズのポイです。
片手でギュッとスクイーズ、というのにジャストサイズ。
特に2023年の旅で購入してみた左のやつは、On-The-Go Convenience
とも書かれており、たぶん料理用というよりは、携帯して出先で思うままにチュウチュウする用途のものなんでしょう(ホントか?)。

ちょっとしたお土産にもいいかもしれませんよ。相手を選びますけどね。

スーパーで買える、パーソナル携帯ポイ。 出先でanytimeチュウチュウ(?)。

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