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異世界スリップ・創世の竪琴、私は作成中のゲームの闇の女王?

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ごくごく普通の女子高生の桂木渚。 時は夏休み。高校のパソコン部に属している彼女。 現在文化祭に出展予定のゲームを作りに自室(と部室)で没頭中。 …というか、部長命令でイヤイヤな…
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#冒険

私は作っているゲームの世界の闇の女王?|創世の竪琴・その5/冒険が始まる予感?

(どうか、蜘蛛も蛇も…ううん、魔物とかおかしなものは、出ませんように!)
イルの後を心の中で両手を合わせて祈りつつ渚は着いていく。

「もうすぐだぞ。」

休憩しながらもう3時間くらい歩いただろうか、歩き疲れてきた渚は、いいかげんいやになってきていた。

が、もうすぐ村というその一言でほんの少しではあるけど、渚には周りの景色を見る余裕ができてきていた。

なるほど、道も最初の頃より広がってきている

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創世の竪琴|その4

創世の竪琴|その4

「行ってきます、おじーさん。」
渚はわくわくしながら、イルの後を追う。

「わあー、きれい!」

家は山頂近くの森の中に位置していた。そこから続く道は木漏れ日が降り注ぐ木々のトンネルの道。

絡み合う木々。枝の隙間からは真っ青な空が見える。
家の前から村に向かって続いていると思われる小道の両側は、草と野花の絨毯。

(季節は春か初夏ってところね。)
「うーん、いい気持ち!」
渚はそのすがすがしい空

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