私の麻雀最強戦
2024年の麻雀最強戦は桑田憲汰プロが圧倒的な強さを見せつけ、連覇を達成して終わりました。
事実は小説よりも奇なり、とは言いますが、今年もファイナルはたくさんの逆転劇や素晴らしいドラマが紡がれました。
たった半荘1回のスプリントレースなのに、なぜあんなに色んなドラマが起こるのでしょうね。
私は昨年の9月から麻雀最強戦の観戦記者の端に加えていただいています。
今年は3月のシーズンインから観戦記を書きまして、全部で13本書かせてもらいました。
グループリーグが16本、そしてファイナルが2日間あって放送が全部で18日間あったわけですが、多分東川亮さんの次に多い本数だと思います。
東川さんは文章に信頼があるメインのライターさんなので本数が多いのは当たり前なのですが、私の場合は多分事情が違うんだと思います。
ほら、麻雀プロって土日に対局が多いでしょう?
試合の前後に長時間にわたってモニターへかじりつくのは大変だと思うんですよ。そう言う事情はあるんだろうなと思います。
ただ、他の文章が上手なライターさんにこれだけは負けない!ってものが私にもささやかにありまして。
それは、麻雀最強戦への愛です。
真正面からこんなことを言うのはちょっと恥ずかしいのですが。
でも、私は麻雀最強戦があったおかげでたくさんの出会いに恵まれましたし、麻雀ライフがものすごく楽しくなりました。
だから、その世界の片隅で少しでもお役に立てるのならこんな幸せなことはありません。
竹書房から「もういらないです」って言われるまで、この仕事は続けられたら嬉しいなと思っています。
さて。
先ほども書いたとおり、今年は13本の記事を書かせてもらいました。
あんまり良い反応がなくてしょんぼりすることが多い私ですが、今年は記事を書かせてもらって光栄な場面がたくさんありました。
まずは、これ。
今シーズンの幕開けとなった女流新スター決戦。
地元北海道から安藤りなプロがオファーされたゲームを担当しました。
対局直前に安藤プロへ取材し意気込みなどを伺ったのですが、てんパイクイーン以来の勝利が欲しいという彼女の悲壮感はものすごいものがありました。
勝ちたい…というよりも、応援してくれる人たちのためにも勝たねばならないという思い。そう遠くない将来に実を結ぶことを願ってやみません。
地元といえば、もう一人。
北海道の予選から勝ち上がった出越茂毅プロに取材して記事を書きました。
実は、出越プロがグループリーグを優勝した時に名前を売ってもらうために、もう一本記事を書く予定でした。
結局、近代麻雀noteには出稿しませんでしたが、きっと近いうちに日の目を見ることと思います。
ここを勝ち上がった川上プロはファイナル2日目まで、桑田最強位は連覇を果たしています。道は、確かに繋がっていますよね。
今シーズンで一番力が入ったのがこのゲーム。
私の師匠、土田浩翔プロが打ち手として最強戦の舞台に戻ってきました。
札幌で二十数年にわたって師匠の麻雀を見つめてきて、それを文章にできるなんて…本当に光栄なこと。師匠も感無量と喜んでくれました。
ゲームは勝ち上がり寸前で佐々木寿人プロのチートイツに敗れましたが、8月に師匠と会った時にその話を聞いたところ、嬉しそうに振り返っていました。
「寿人は強い。」
あまり打ち手を強いと称さない師匠からこんな言葉が発せられたのは正直驚きましたが、ここを勝ち上がった寿人プロがファイナル決勝まで勝ち上がったことを考えるとさすがだなぁって思います。
もしもまた土田プロがオファーされることがあったら…土田浩翔の番記者として記事を書きたいなと思います。誰にも譲るもんですかっ!
仕事として一番大変だったのがアマチュア最強位決定戦の記事。
普段のように1ゲームに注目して書くのではなく、4ゲームを見て短くまとめるのはかなりしんどかったです。
観ている時間は長い、書きたいことはたくさんあるけれど短くしないと読むのに疲れちゃう…さまざまな制約がありましたが、自分も立ったことのある舞台には思い入れが深いので、その記事を書かせてもらったことは非常に光栄なことと思っています。
自分もいつか東川さんに観戦記を書いてもらえるように…頑張らなきゃ。
反響が大きかったのはこちら。
豊後プロご自身が記事をリポストしてくださって、たくさんのファンの方にご覧いただいたようです。
書き手として、対局された選手に反応いただくのってすごく嬉しいんです。
記事の拡散という意味でも嬉しいのですが、それよりも書いたことについてどうだったかということを一言いただけるのが本当に嬉しい。
豊後プロ、Tシャツで出てきたのは本当にカッコ良かったです。
一番筆が乗ったのはこの記事。
セガサミーフェニックスから退団した魚谷侑未プロについて、事前に伺った話を交えて記事を構成しました。
魚谷プロならではの感性から発せられた言葉がものすごく印象に残っていて、チャンスがあったらその話を書きたい!と思っていたので、担当さんに書かせて欲しいと直訴した記憶があります。
まずは女流桜花を獲って、来年には新たな出会いが…いや、恋愛の話ではなくてMリーグのことです。楽しみです。
一瀬由梨プロや魚谷侑未プロ、Mリーグ観戦記では瀬戸熊直樹プロや小林剛プロにはいつも反応していただいて、観戦記者冥利に尽きます。
いつもありがとうございます。
一番好意的に受け止めていただいたのはこの記事だったようです。
佐々木寿人プロにリポストしていただいたから…かもしれませんが、アマチュア代表の山部さんが強者3人を向こうに回して戦っている姿は胸が熱くなりました。
また北海道最強位を獲って、あのスタジオで戦いたい!
そんな思いを新たにしたゲームでした。
振り返ると1年って早いですね。
また来年も麻雀最強戦に携わることができたら嬉しいなと思います。
記事を読んでくださった方、いつも応援してくださっている方。
ありがとうございました。
麻雀最強戦についての記事が続けられるかはまだわかりませんが、ひとまずはMリーグの観戦記については仕事が続きます。
私はほぼ毎週金曜日に担当していますのでそちらもご贔屓くださいますようお願いします。