誰よりも高く跳べ!
物議を醸した「あの」企画が始まった
4月1日に発売された近代麻雀5月号から4号連続で開催される「麻雀最強戦2024出場プロ読者アンケート」が始まりました。
そのエントリー数、実に67名。
投票でトップになると麻雀最強戦に即オファーされ、2〜9位になると来年の麻雀最強戦の出場権が得られますが、かなりの狭き門のようです。
昨年行われたアンケートでは、原えりかプロが誰もが考えてもやらなかった「大量買い占め大作戦」で耳目を集め、今年の麻雀最強戦でしっかりと爪痕を残しました。
しかし、今年は主催者から選手本人による買い占めは遠慮してくださいとのアナウンスがあり、買い占めは禁じ手に。
それでも、資金力と協力者がいるプロであれば、買い占め→協力者名義で投票…という手はないわけではないでしょう。
それを「執念」と呼ぶのか「遵法意識の欠如」という誹りを受けるのか…その是非はここでは問いません。
ただ、ルールの中でより有利な方法を考案することは非常に大切なこと。
この辺りは、我々の世界ではもはやバイブルとされている「カイジ」の限定ジャンケンに学ぶことが多いと思います。
「中々皆さんにお願いするということが出来なかったのですが…でも、エントリーしたことで気持ちが固まりました。やっぱり、私は麻雀最強戦に出たいです。」
エントリープロのうち、何人かのコメントをSNSで見かけましたが、こんな風に語る方が多いのですよね。
ファンの方に負担をかけたくない。
でも、麻雀最強戦には出たい。だから押し上げてほしい。
でも、負担はかけたくない…。
の、繰り返し。
そのジレンマに悩んでいる方が多いのだと思います。
冷静さや理性を捨てて跳べ
安藤りなプロが主宰する練習会の終わり頃、たくさんの参加者の前でおずおずと口を開いたのは日本プロ麻雀連盟北海道本部の木村さきプロ。
彼女もその一人だと思います。
なぜなら、まるで判を押したように同じ言葉を述べていらっしゃいましたから。
個人的には、そんなに遠慮しなくてもいいのにな、と思います。
彼女が普段からなにもしていない人だったら、こんな時だけお願いするのはどうなの?ということになるんだと思います。
しかし、彼女は普段から周囲への気遣いを忘れない人だと私は思っています。
彼女は、北海道の麻雀プロのみならず、たくさんの競技麻雀ファンのためにより良い環境を提供すべく、各種練習会の運営やサポートを率先して務めています。
その姿に「恩」を感じているのは、私だけではないはず。
そしてその人たちは、「恩」をいつかどこかで返したいと思っているはず。
だから、滅多にないチャンスなのだから、大きな声で「お願いします!」って叫んだら、たくさんの人が手を差し伸べてくれる。
彼女は、それに見合うだけの生き方をしてきたように思うのです。
あとは、彼女の腹の括り方次第。
大きなことに立ち向かう時って、理性的なポジションに心があってはいけないんですよ、きっと。
冷静さや理性的な感情って、自分を制御するためには必要なものだと思うんです。
でも…崖を飛び越えるくらいの大きなジャンプをしなければ掴めないものがある時、それらのものって枷にしかならない。
届かなかったら、大きな痛手を被るかもしれない。
そんなことを理性的に考えて気持ちにブレーキをかけてしまったら、もう絶対に飛べないんです。
奇跡って「理」を超えた場所にあるはずなので、考えうる絶対値を飛び越えなくては辿り着けない…と、私は思っています。
だから、奇跡を起こしたいのなら、まるでそれに「恋」をするが如く、心を振り乱してでも無我夢中に飛びつくこと。
それが求められるんじゃないか、と。
きっと、何かを必死にやっている姿って、周りの人の心を打つんですよね。
今回のアンケートに木村プロがエントリーしたということを聞いた時に、そんな姿が見てみたい、周りの人の心をかっさらってみてほしい、ということを思いました。
それに、勢いよく飛びさえすれば、結果はどうあれ周りの人はきっと受け止めてくれますしね。
北海道の人間って、あったかい人が多いですから。
これをご覧の、誰に投票しようか迷っているそこのアナタ。
「28」木村さき
と書いて投票してみてください。
札幌近郊にお住まいの方なら、投票券を持ってハートランドに行ってみてください。
ご本人の温かい心に触れることが出来ますよ、きっと。
手作り感いっぱいのお葉書BOXが泣かせるでしょ…。
それにしても。
近代麻雀どこにもないっすよ!!
完全っに油断してましたわ!!!