ほっかいどう暮らし150 広尾町 チキンカツラーメン
もうすぐクリスマスを控えた土曜日の夜、ご近所の飲み友達のコーイチさん(50代初め)とゆういちさん(40代後半)と僕の3人でお酒を飲んでいた時のこと。
僕 「クリスマスが近いというのに、何かワクワクしないねぇ」
ゆういちさん 「まぁ、子供達も大きくなって家族でクリスマスパーティーということも無くなったしね」
僕 「せっかくだからクリスマスは、オヤジ3人でパーティーするかい?」
ゆういちさん 「それはパーティーと言うより、ただの忘年会だろ。ワハハ」
なんて話していたら、コーイチさんが
コーイチさん 「年を取ろうがオヤジになろうが、クリスマスはワクワクするようでなきゃいかんっ!!」
と言い出す。
僕 「そんなことを言われても...」
ゆういちさん 「別に楽しいこともないし...」
すると
コーイチさん 「明日、一足早いクリスマス気分を味わわせてやる。黙って俺についてこいっ!!」
なんて、自分の奥さんにも言ったことないようなセリフを言う。
翌朝
早い時間に起こされる。
「クリスマス気分を味わわせる」と言うから、てっきり札幌大通公園で開催されている『ミュンヘン・クリスマス市』に連れていかれるのかと思ったら、行先は道東らしい...。
まだ暗い朝6時に3人で出発。
しばらく走ったところで、ゆういちさんが突然
「一応2人には話しておくけど、実は
な、何をサラッと報告しているんだっ?!
冗談かと思ったら、本当に先週離婚届を出したらしい。
「それはそれとして、今日は盛り上がって行こうぜっ!」と言うゆういちさん。しかしこちらとしては奥さんの事もよく知っているだけに、盛り上がれと言われても...。
その後も、なんだかモヤモヤした気持ちを抱えながら
朝の国道236号線をひた走り
雪の「黄金道路」を慎重に駆け抜け、4時間半ほどかけてやって来ましたのは
広尾町。
そう言えば広尾町は、日本で唯一サンタクロースの故郷・ノルウェーオスロ市から『サンタランド』として認められている町だと聞いたことがあります。
コーイチさんは子供が小さい頃に何度か訪れたことがあり、「クリスマス」と聞いてピンっときたんだとか。
と言うことで、オヤジ3人で
広尾サンタランドへ。
まずは3人でサンタとトナカイに座って記念写真を撮った後、「サンタの家」に入りました。
こちらでは可愛らしいクリスマスグッズがいっぱい売られていて、ちょっと気分が上がります。
周りはほぼ家族連れかカップルの中、「これかわいいね」「1個買っちゃおうかな」なんて言いながら施設内を一通り見て回った後
お土産に「広尾しおサイダー」を買ったところで、コーイチさん
「お昼ご飯は、クリスマスっぽいものを食べようぜ」
と言い出す。
そこで伺いましたのは、サンタランドから10分ほど走ったところにあります
ラーメン飯店 大将 さん
小上がり席に座ってメニューを見てみると
ラーメン飯店というだけあってラーメンの種類が多いです。またラーメンの他にもトンカツや青椒肉絲などの定食メニューが豊富で、さらにカレーとかスパゲッティも美味しそう。
目移りしながらも、「さすがにクリスマスっぽいものはなさそうだね」とコーイチさんに言ったら
「何を言っているんだい?あんたら
そう言って注文しましたのは
チキンカツラーメン
トンカツの乗った「カツラーメン」はよく見ますが、「チキンカツラーメン」は初めてかも。
ラーメンが出来上がるのを待つ間に...
コーイチさん 「子供達が中学生くらいまでは、毎年クリスマスには3家族対抗でボーリングをやったもんだな」
僕 「今年のクリスマスは、久しぶりに『家族対抗ボーリング大会』を企画してみようか?」
と言ったら、ゆういちさん
「そうなるとうちは不利だな。
ああっ、気をつかう!!
なんて事を言っているところへ、やってまいりました
チキンカツラーメン
思っていたよりも大きな器で登場!
スープはあっさり目の醤油味。よく「美味しい中華料理屋さん」で出てくるラーメンの味に近い感じ。
あっさりしたスープに細目の縮れ麺がよく合います。
丼の半分を覆う大きなチキンカツは、肉厚でボリュームたっぷり。揚げたてのカツがスープに浸されたところが、また美味しいのです。
チキンカツの下から、こちらも大きなチャーシューが1枚。ちょっとしたサプライズ。
ごちそうさまでした。お腹いっぱいです。
ご飯を食べた後は「雪道が怖いので、暗くなる前に帰りましょう」と、まっすぐ帰路につきました。
帰りの車の中で
コーイチさん 「どうだい?少しはクリスマス気分を味わえたかい?」
ゆういちさん 「あ〜、おかけでだいぶ『メリークリスマス』な気分になったよ。後はプレゼントがあれば最高だな」
と言うので、僕が
「ゆういちさんはクリスマスプレゼント、何が欲しいの?」
と聞いたら、ゆういちさん
「そうだなぁ、やっぱり今は..愛..かな」
だって。
そこで僕が.「あ、あぁ..さすがにそれはお金じゃ買えないからねぇ..」と答えを濁したところにコーイチさんが
「しょうがないな。それじゃあ
はっ?コーイチさんの?...愛?!
いやいや、いくらなんでもそのプレゼントは...
いりませんから~~~っ!!
おしまい