羅臼岳(羅臼町・斜里町)
らうすだけ(らうすちょう・しゃりちょう)
油絵 キャンバスボード F4 横333×242 2020年7月制作
(絵は一部です)
羅臼岳(らうすだけ)は、北海道・知床半島にある火山群の主峰及び最高峰で標高1,661mの山です。
アイヌ語でチャチャヌプリ、また良牛岳と記されたこともあります。
この意味は「親爺・山」です。
知床半島を横断する国道334号線があり、斜里町と羅臼町の境界に美しい山容を広げ境に知床峠があります。この国道は冬になると閉鎖されます。
山の名は羅臼岳ですが羅臼町、斜里町側とどちらからでも峠を越えることができます。
私が羅臼岳を初めて見たのは羅臼町から車で上って行った時でした。
突然、正面に飛び込んできた羅臼岳に鳥肌が立ちました。
オホーツク海に突き出した知床半島の背骨となる連山は、海別岳から知床岳まで、延々と峰を連ねて知床岬で海に消えていきます。
そのほぼ中央に聳えるのが羅臼岳です。
知床半島の南東部を占める日本百名山の一つで、秘境ならではの自然豊かな地で、自然保護の数々の試みがおこなわれています。
背後の山がクマの生息地であるため、クマの出没が多いこの地では駆除中心のヒグマ対策から人間とクマの共存の道を探っています。
松浦武四郎の「知床日誌」には、「ラウシ、昔し鹿熊等取り必ずここにて屠りし故に其臓腑は、骨等有との義也。上に羅牛岳と云う神霊著しき岳有」と誌しているので、アイヌ語のラウシの発音が訛ってラウスとなったものではないかといわれています。
1964年(昭和39年)6月1日に知床国立公園に指定され、2005年7月にこの山域を含む知床半島が世界遺産に正式登録されました。
北海道の日本百名山は9座ありますが、その一つに選ばれています。
また、花の百名山及び新・花の百名山にも選定されている山です。