北海道人のルーツ9 蝦夷共和国設立
榎本武揚らは、イギリス・フランス両国公使をとおして維新政府にたいし「徳川家への蝦夷地下賜とその開拓」を再度嘆願しますが拒絶されます。
1868年12月15日、五稜郭を拠点と決め、士官以上の投票で総裁以下の役員を決め「蝦夷共和国」設立。
外国から「事実上の政権」と認められました。
しかし、これは一時のものでしかありませんでした。
榎本政権は財政的には苦しく、また戦闘のため箱館は鎖国状態となり本州からのコメ、その他物資流通が途絶え食糧問題が危機的状態となります。
子母沢寛(座頭市の作者)を育てた祖父は旧幕府軍の一員でした。祖父に聞かされた事実を元に書いた小説は、多くの作者に影響をもたらすことになります。
一方、1869年(明治2年)になって反撃体制を整えた政府軍は、4月9日に江差の北にあたる乙部に上陸し、旧幕府軍と戦闘状態に入ります。