「世界は何でできているのか」という漠然とした問いは、人類における永遠のテーマであると思う。 物理学者なら「原子でできている」と、ロマンチストなら「愛でできている」と、そう答えるだろうか。 「世界は〇〇でできている」というこの空白に、まさか「贈与」が入るとは微塵も思わなかった。 はじめはどうも腑に落ちなかったが、耳なじみのない、不思議な雰囲気を纏ったタイトルに惹かれ、当書を手に取った。 贈与の差出人が、「受け取ってくれてありがとう」、「私を頼ってくれてありがとう」な