【“はたらく”に関する保護者の実態調査】11月23日は勤労感謝の日。 未就学児の頃から半数以上の親が子どもへ仕事について話す機会を持つ。 〜保護者が感謝を伝えたい相手第一位は保育士・教員。コロナ禍でも「働き方変わらない」が67%~
保育施設・学校に通う子どもを持つ親 284名を対象に11月23日の勤労感謝の日に合わせて「“はたらく”に関する実態調査」を実施しました。
調査の結果、保育施設・学校に通う子どもを持つ親の就労・雇用形態について「正社員(45.07%)」「パート・アルバイト(27.11%)」「現在仕事はしていない(17.96%)」「自営業・フリーランス・業務委託(6.34%)」「派遣・契約社員(2.82%)」「その他(0.7%)」という結果になりました。
また、コロナ禍で働き方が変わったか、という質問に対しては67.38%が「変わらない」と答えており、テレワークなど働き方の変化が話題ですが、保護者の6割以上は働き方に変化がないということが分かりました。中でも、パート・アルバイトは「変わらない」が81.8%となっており、コロナ禍での働き方の変化の割合は雇用形態によって異なることが明らかになりました。
仕事について子どもと話すかという質問について、子どもが保育施設、幼稚園に通う親に絞り結果を見ても、「ある(55.93%)」「ない(44.07%)」という結果となっており、未就学児の頃から半数以上の親が子どもと仕事について話す機会を設けていることが明らかになりました。さらに、「ある」と答えた方に、子どもと仕事についてどんな話しをするかを聞いたところ、「どんな仕事をしているか」に加え「なぜ仕事をするのか。仕事の大切さ」「これから大人になって仕事を選ぶ為に必要な事」「仕事でお金をもらえ家計が回ること」などの回答が多く、仕事やお金の大切さについて子どもと向き合う親が多いことが分かりました。
コロナ禍で特にお世話になったエッセンシャルワーカーを聞くと「保育士・教員(69.01%)」が一番多く、次いで「配達業者・公共交通機関(47.18%)」「小売り(36.27%)」となりました。任意で集めた保育士・教員へのメッセージでは「コロナ禍で園に預けられない期間、本当に苦しくて、辛かったです。どれだけ支えられてきたか、改めて実感しました。」「制限された中で子ども達を喜ばせる事を考え、取り組んでくれた事、本当に感謝します。」などの感謝の声が多く寄せられたことからも、コロナ禍で子どもを預かる保育施設・学校の存在に対し、改めてありがたみを強く実感したと考えられます。
調査結果のトピックス
1.コロナ禍でも「働き方変わらない」が67.38%、雇用形態によって働き方の変化は異なる
2.仕事について子どもと話すことがある55.93%、一番の癒しは「子どもの笑顔・成長」
3.コロナ禍で一番感謝を伝えたい相手一位は「保育士・教員」
調査結果トピックス詳細
1.コロナ禍でも「働き方変わらない」が67.38%
保育施設・学校に通う子どもを持つ親の就労・雇用形態について「正社員(45.07%)」「パート・アルバイト(27.11%)」「現在仕事はしていない(17.96%)」「自営業・フリーランス・業務委託(6.34%)」「派遣・契約社員(2.82%)」という結果となりました。
また、年代別では、20-30代は「正社員(40.5%)」「パート・アルバイト(29.5%)」「現在仕事はしていない(21%)」、40-50代では「正社員(55.95%)」「パート・アルバイト(15.48%)」「現在仕事はしていない(15.48%)」という結果となりました。40-50代は子どもの年齢がある程度高く子育てが落ち着いてきていると考えられる世代のため、正社員で働く割合が高くなっているのではないかと推測できます。
働き方については、固定時間制で勤務しているのが「固定時間制(フルタイム労働)(36.48%)」「固定時間制(時短労働)(33.48%)」合わせて約7割となっており、次いで「変形労働時間制(シフト制など)(18.03%)」「フレックスタイム制(6.44%)」「裁量労働制(3%)」「その他(2.58%)」という結果となりました。
新型コロナウイルス感染症により、テレワークや働き方の変化が世の中に起こりましたが、コロナ禍で働き方が変わったかと質問したところ、「変わらない(67.38%)」が一番多く、
「在宅勤務が可能になった(19.74%)」「在宅勤務の日数が増えた(10.3%)」「時間外労働が増えた(4.72%)」「時間外労働が減った(3.43%)」「副業を始めた(2.15%)」が続く結果となり、6割以上がコロナ禍でも働き方が変わらない状況であることが分かりました。
さらに、雇用形態ごとに働き方の変化についてみると、コロナ禍で働き方が「変わらない」と答えた割合が、正社員は59.4%、派遣・契約社員は50%であるのに対し、パート・アルバイトは81.8%となっており、コロナ禍における働き方の変化の割合は雇用形態によって異なることが明らかになりました。
【雇用形態別働き方の変化】
2.仕事について子どもと話すことがある55.93%、一番の癒しは「子どもの笑顔・成長」
仕事について子どもと話すことがあるか、という質問をしたところ、子どもが保育施設、幼稚園に通う親に絞り結果を見ると、「ある(55.93%)」「ない(44.07%)」という結果になっており、未就学児の頃から半数以上の親が子どもと仕事について話す機会を設けていることが明らかになりました。
さらに、「ある」と答えた方に、子どもと仕事についてどんな話しをするかを聞いたところ、「どんな仕事をしているか」「仕事の楽しさや大変さ」など仕事の内容を話しているという回答や、「なぜ仕事をするのか。仕事の大切さ」「これから大人になって仕事を選ぶ為に必要な事」「仕事でお金をもらえ家計が回ること」などの回答が多く、仕事やお金の大切さについて子どもと向き合う親が多いことが分かりました。
また、日々の仕事や家事の疲れを癒してくれるものは何かと質問したところ、「子どもの笑顔・成長(84.15%)」が一番多く、次いで「1人の時間(65.14%)」「家族団らん(60.56%)」が続き、「パートナーとの2人の時間」は25.35%と約1/4に留まりました。この結果から、子どもや家族との時間に癒しを感じながら、1人の時間も大切にしたいと考える人が多い傾向であることが分かりました。
3.コロナ禍で一番感謝を伝えたい相手一位は「保育士・教員」
エッセンシャルワーカーの中でコロナ禍で特にお世話になった相手を聞いたところ、一番多かったのが「保育/教育(保育士・教員)(69.01%)」、次に「運輸・物流(配達業者・公共交通機関など)(47.18%)」「小売り(スーパー・コンビニ)(36.27%)」「医療(医師・看護師など)(35.56%)」が続く結果となり、多くの保護者がコロナ禍で改めて保育士・教員へ感謝を実感していることが分かりました。
また、2020年5月に初めての緊急事態宣言が発令され、保育施設・学校が一斉休園・休校を余儀なくされました。その後、休園・休校があったかという質問をしたところ、「なかった(55.63%)」が一番多く、「1回あった(30.99%)」「2回あった(8.1%)」「5回以上あった(3.17%)」「3回あった(1.76%)」「4回あった(0.35%)」と続く結果となりました。1度目の緊急事態宣言以降休園・休校があった施設は合わせて44.37%で、保育施設や学校にも感染が拡大していたことが伺えます。
アンケートの最後に、任意項目として保護者から園・学校の先生への感謝の声を募ったところ、アンケート回答者数284人のうち全体の約7割にあたる195人が「感謝の声」を投稿しました。
「保育士さんが子どもを預かってくれるからこそ、仕事に行けるため、とても感謝しています。」「コロナ禍で除菌消毒といつもに増して保育が大変な中、子どもたちが楽しみにしている年間イベントを変わらず開催してくださり感謝しかないです。」など、コロナ禍で子どもを預かる園・学校の存在に対し改めてありがたみを実感したという声や、コロナ禍という制限がある状況下でも、工夫して行事を行ってくれたことへの感謝の声が多く寄せられました。
▼保護者から保育士へ感謝の声全コメント
保護者がコロナ禍で一番お世話になった相手として一位という結果からも、一度目の緊急事態宣言で休園・休校を経験した保護者の多くは、保育施設・学校の存在に対するありがたみを改めて実感したと考えられます。
更にその後は半数が休園・休校がなかったと答えたことから、コロナ禍でも保育施設・学校を閉めずに運営してくれたことに対して感謝の気持ちが大きく、先生へ感謝の声を届けたいと考える保護者が多くなったため、約7割の保護者が「感謝の声」を投稿したという結果に繋がったのではないかと推測できます。
■調査概要
・調査テーマ:“はたらく”に関する保護者の実態調査
・調査方法 :WEBアンケート調査
・調査対象者:保育施設・学校に通う子どもを持つ親 284名
・調査実施日:2021年11月1日~11月14日
・調査主体 :千株式会社