ひっそりと震災を語る
こちらは、ほほえみみやぎネットワーク本部近くの空き地です。
もちろん震災前は家があり、ご夫婦が仲良く暮らしておられました。
あの未曾有の東日本大震災の日までは…。
2メートルを越える津波が襲い、家はあっという間に流されてしまいました。
ご夫婦は行方不明に…。
ようやく、ボランティアさん達が宮城県山元町に入れるようになり、こちらのお宅にも泥出しにボランティアさんが入りました。
作業は進み、あるボランティアさんが床剥がし作業をしていたところ、
ご夫婦のご遺体を発見しました。
お二人は、床の下に発見されず何週間もおられたのです。
今は、草が生い茂り何も無かったかのようですが、ひっそりと飲み物や、花が手向けられています。
震災から10年。
ご夫婦は、今でもそこにいらっしゃるのです。
何も語る事なく、ひっそりと今でもそこにいらっしゃるのです。