【時事ネタ】ジェンダーギャップ2023 「教育」指標急落の謎
世界経済フォーラムが毎年発表しているジェンダーギャップ2023の報告書が今年も発表されました。
ジェンダーギャップ関連ではどの調査でも最低ランク常連の日本ですが、今年は更に順位を落としました。
総合 116位(65.0%)→125位(64.7%)
・経済 121位(56.4%)→123位(56.1%)
・教育 1位(100%)→47位(99.7%)
・健康 63位(97.3%)→59位(97.3%)
・政治 139位(6.1%)→138位(5.7%)
※対象は全146ヶ国、%は男性に対する比率(同等なら100%)
※いずれも左が昨年(2022)、右が今年(2023)
指標ごとの内訳を見てみると、意外にも唯一上位といえた「教育」の指標が1位から47位に急落していたので、調べてみました。
「教育」指標の内訳は、初等教育、中等教育、高等教育の進学率からなり、このうち高等教育の指標の男女差が1.6%あったため教育指標が全体で47位となったようです。
いきなり女性の大学進学率が急落したのかと思い、昨年の表を見てみました。
昨年は高等教育の指標がデータなしになっており、1位だったのはこのためだということが分かりました。
「高等教育」というカテゴリが大学の他に短大や専修大学などを含むのか否かはこのレポートからは読み解けませんでしたが、文部科学省の「学校基本調査」の大学、短大を合わせた進学率は、男性60.6%、女性60.1%と、僅かに男性が高い結果でした。(令和4年度)
尚、大学のみだと男性59.7%、女性53.4%と差が広がります。
統計上の0.5%の差は、生活していても全く体感することはできないほんの僅かな差ですが、この教育指標は、上位25ヵ国は男女差なし(女性の進学率の方が男性より高い)で横並びになっています。
数十年前までと違い、大学までは男女格差なしだと考えていましたが、国際比較をするとそうではない、という事が分かりました。
去年(2022)の記事は↓
ジェンダーギャップ関連の記事は↓