在宅研修報告書「Eテレを見て」
保育士がNHKの番組を視聴して思ったことを公開したい。
2020年4月はじめ、全国に緊急事態宣言が出た。
保育園としては開園していたが、できる限り登園の自粛をお願いした結果、欠席する子が増え、保育士も全員が出勤しなくてもよくなり、出勤しない人は在宅研修をすることになった。
教材作りやいろいろな課題があったが、その中の一つの一部を公開しようと思う。
今もテレワークが推奨されているが、一体世の中の何割の人がテレワークに移行できるのだろうと疑問に思う。医療をはじめ、小売、保育、介護、運送、生産、警察に消防・・・対面しないとできない仕事の方がずっと多い。
以下、報告書より抜粋。
引用枠が報告書で、本文が今の感想など。
課題
NHK Eテレ いないいないばぁっ!・おかあさんといっしょを視聴
概要
2020年4月の番組紹介より(現在と少し変わっている部分もある)
「いないいないばぁっ!」(15分間)
0~2歳児向けの番組です。映像と音で感覚を揺さぶることにより、子どもたちのさまざまな可能性と能力を引き出すともに親子の豊かな関わりあいを促します。
「おかあさんといっしょ」(24分間)
2~4歳児対象のエンターテイメント番組の歌、体操、人形劇、アニメなど楽しいコーナーがいっぱい!
内容
視聴した後に私が作った各番組のタイムテーブル
その時、2~3日見た感じだと日によって順番やコンテンツなどが少しずつ違うようだった。
いないいないばぁっ!(15分間)
2'45 オープニング 劇 動物あてクイズ
1'45 うた「くまさん」
0'35 どんぐり形あわせクイズ
2'00 うた「ゆらゆら」
0'15 たまご形あわせクイズ
2'15 「ピカピカブ~!」
1'20 CGアニメ くものクイズ
2'10 うた「ぱっくんもぐもぐ」
0'50 園での子どもの映像
2'00 絵の紹介
0'30 エンディング
切れ目をどこにとるかは私の主観だけど、オープニングの2分45秒が最長コーナーで、最短は15秒のクイズ。
おかあさんといっしょ(24分間)
0'15 オープニング
1'35 自己紹介 劇 手遊び「ちょうちょう」
1'40 うた「みつばちはどこへ」
2'20 クレイアニメ「はらぺこカマキリ」
0'40 切り絵アニメ「おつかいありさん」
4'50 着ぐるみ劇(ガラピコぷ~)
宇宙をテーマに空想の生き物をダンスで表現
2'20 うた「うちゅうにムチュ~」
1'00 ムームーのいただきます! 子どもの映像
3'25 プリンセス・ミミィ 音やリズムを体で表現するあそび
3'00 体操「からだダンダン」
2'25 うた「べるがなる」 エンディング
こちらは5分近いコーナーもあり、いないいないばぁよりも1つ1つのコーナーが全体的に長くなっている。
普段、この2番組を見ることはなく、新鮮な気持ちで見た一方、一年が経過した今となっては全然内容が思い出せないものもある。
感想 反省 課題 気づき
その時の感想・今後の仕事に活かしていきたいことをまとめた。
「いないいないばぁっ!」「おかあさんといっしょ」の2番組を視聴し、まず思ったのは、どちらも取り扱う題材として動物や食べ物をよく扱っているということである、動物や植物はアニメの他、実写映像もよく使われており、絵本や歌を選ぶ時の参考にしたいと思った。植物等については、散歩で子どもたちと実際に見て、触れることが大切であり、実物を見れないものは図鑑なども活用していきたい。
2番組のなかでは、歌や踊りがふんだんに使われており、五領域の「表現」の項目に当てはまると思った。「いないいないばぁっ!」の方が繰り返しの多い歌が多く、しゃべりも動きもゆったりであった。「おかあさんといっしょ」の方は、アップテンポな曲が多く、よく跳び、ステップを踏むなどの違いがあった。日々の保育の中でも取り入れる動きなど、年齢によって使い分けていきたい。
どちらも共通していたのは、子どもの集中力を考慮し、短い時間でコーナーが変わっていくことである。
これは、一方的なテレビでの配信を子どもに見続けてもらうための工夫であり、保育士は子どもと対面しているため、子どもの様子や反応も引き出しつつ、1つのことに対してじっくり取り組む時間を大切にしたいと思った。少し長いかなと思う絵本や紙芝居もしっかりと楽しめるようにしていきたい。
また、NHKには「おとうさんといっしょ」という4~5歳児対象の番組もある。「すくすく子育て」も視聴したが、父親の姿もあった。子育ての番組を「おとうさん」「おかあさん」と使い分けるのは、時代にあっていないと思った。これからを担う子どもたちにジェンダー意識を押し付けないよう、日々の保育にあたっていきたいと思った。
2021年6月19日(土)21:00~のすくすく子育てのテーマは「パパの育休」についてらしい。
私が幼児の時からある「おかあさんといっしょ」。
コンセプトはそのままに番組名が「ファミリーなんちゃら」「キッズなんちゃら」に変わる日も近いのではないかなと思っている。
あと、報告書には書かなかったけれど、「おかあさんといっしょ」のエンディングの「べるがなる」をはじめて聞いて、なぜか泣きたい気持ちになって泣いた。
調べたら他にもそういう人がいるみたいだった。
2017年や2018年の記事が多かった。
おかあさんといっしょのエンディングと言えば、一般の子どもたちとおにいさん・おねえさん・着ぐるみたちが一緒に踊るイメージが強かった。
この時(2020年)は、子どものいないスタジオシーンから始まったことで、「子どもを集めてのスタジオ収録ができなくなるくらい世の中が深刻な状況なんだ」とその時社会情勢の悲壮感みたいなものも加わっていたと思う。
2021年になって、先日、久しぶりに聞く機会があり、子どもと一緒に口ずさんでいたら、途中から涙声になってしまった。
きみがならして ぼくもなる
みんなのために べるがなる
べるをならして おいわいだ
このあたりで、切なさや胸を締め付けられるような思いを感じ、この報告書のことを思い出したので、公開してみた という次第である。